ものづくり産業の新世界に

静岡県はいわずと知れたものづくり県です。
しかしながら、昨今のオートバイ産業の苦境をご覧のとおり
”ものづくり県”の将来に暗雲がたちこめています。

ただ、静岡県のものづくりの歴史を振り返ると、
「技術の応用と創意工夫」の歴史であることはご承知の通りです。
せんい産業から、楽器、オートバイ、プラモデル、そして自動車産業。
ゆえに、たちはだかる暗雲を、”行き詰まり”と考えることなく、
いまはその技術の転換期、まさに”応用と創意工夫”の時期なんだ、と
発想を転換させることが大切だと私は考えています。

その発想に立って、静岡県はものづくりの新世界を拓くべく
お手伝いをはじめています。

ひとつは、現在県内各地で開催中の
『航空宇宙産業への参入についてのセミナー』
オートバイ・自動車部品を扱う中小企業が多い静岡県ですが、
次世代の電気自動車時代になると、ガソリンエンジンがモーターになります。
するととたんに部品点数が激減するとともに、モーターに使う部品も
ガソリンエンジンのものとは様変わりします。
ゆえに、現在この部品産業企業のみなさんの”次の仕事”をつくることが
静岡県にとっての急務なのです。
そこで、「航空宇宙産業への参入」です。
航空機、ロケットは自動車に比べて部品点数も桁違いに多く、
現在の技術が応用できます。目のつけどころとしては良い選択です。
そこで、セミナーの開催です。
・・・ただし、航空宇宙産業は参入にあたって求められる資格や技術は高く、
お察しの通り航空機やロケットはそんなに大量生産されるものではありません。
でも、まずはここで産業の新世界を拓く企業があって欲しい。
その取り組みは良いことだと思っています。

次に『医療・健康関連産業の川上・川下ネットワークの構築』です。
これは、県内の中小企業群(これを川上とする)の持つさまざまな技術が
医療・健康関連産業の大手メーカー(こちらが川下)で使えないか、
その連携・すり合わせの仲立ちを県がお手伝いをするというシステムです。
実務は(財)しずおか産業創造機構がおこないますので、
ご興味があるかたはぜひいちどお問い合わせください。
電話 055-980-6333

こんなふうに、静岡県のものづくり産業の新世界を拓く動きは始まっています。
昨今の不況に「困ったなあ」と立ち止まっているだけでなく、
”まずは行動ありき”です。
ぜひ、静岡県のものづくりの新世界をいっしょに切り拓きましょう!
私の実家も祖父や父が超零細企業の建築板金屋としてやってきた
苦しみを見てきているだけに、私もいっしょに微力ながら
悩み苦しみながらがんばってゆきたいと思っています。

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