じん肺訴訟勝訴に思う

東京地検にてじん肺の国の責任を求める裁判で、原告側が勝訴した。
長い戦いの末の勝利であったはずだ。

じん肺とは、鉱山の採掘やトンネル掘削作業等で発生する
粉塵を大量にしかも長期にわたって吸い込むことによって
発病する肺の病で、結核やガンを引き起こしたりしますが、
発病が離職後10年以上たってからということもあり、
認定が難しかったり、決定的な治療法がないために
本当に患者のみなさんはご苦労をされている。

私は、国会議員の秘書時代に「じん肺」を知り、
代議士ともども被害者の処遇の改善や
新たな被害者を生み出さないような対策強化に
微力ながらたずさわってきた。
当時は、あまり多くの政治家たちが真剣に取り組んでいた
とはいえず、逆に所管省庁から「なぜそんなに一生懸命に
されるのですか。票にはなりませんよ。経営者側や国を敵に
まわしてなんの利得もありませんよ。」というような趣旨の
一種の嫌味さえ言われたことがある。
選挙区には、かつて久根鉱山という鉱山があり、
代議士はその鉱山での労働条件の実態をわかっていたという
こともあるだろうが、黙々と継続的に根本的な解決を
めざしての努力をしてきた。

その後、近年になってアスベスト問題などがクローズアップ
されてくるなかで、政治家たちの関心も高まり
少しづつだけれども「じん肺患者」のみなさんを取り巻く
環境も改善されつつあった。
そのなかでの勝訴だけに長年のご苦労が少しは報われる
気持ちになられたのではないだろうか。

かつてご苦労されておられたみなさまのお姿をテレビで拝見し
私も嬉しい気持ちで一杯だった。

政治とは、権力を振り回すことでも利得を求めることでもない。
ただ真実の叫びを聞き分け、本当に権力を行使しなければならないことを
見つけ、検証し、本当に必要なことを創造してゆく。
だれにほめられるためでも、だれに評価してもらうためでもない。

じん肺で戦っておられるみなさん、
またさまざまな立場でたたかっておられるみなさん。
お身体に気をつけて今後もがんばってください。
必ずみなさんの本当に叫びを聞き、力になろうとする
ひとたちはいますから。負けないで!

私もがんばります!!

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