高齢化対策についての考察

日本は、ご承知のように世界でもっとも早いスピードで
高齢化が進展しつつあります。

このところ「後期高齢者医療制度」等で注目度も高く、
高齢者の日常生活に激変がおきつつあるので、
“誰しも避けられない高齢化”については
みなさまご関心が高いことと思います。

日本の“高速”高齢化について背景を整理しておきますと、
① まずは日本が世界一の長寿国だということ。
② そして出生率が低下しているということ。
なによりもこの2つのベクトルが、
まったく逆方向に向かって進み続けているのだから
高齢化率がハイスピードで進展してゆくはずです。

これをそれぞれ分析しながら
高齢化について論じたいと思います。

まずは、①長寿国であるということ についての考察ですが、
私は、現在の退職年齢について見直しをする時期に日本はある、
と考えます。「まだまだ元気で働ける」方々が定年退職で
非生産人口にカウントされてゆくことこそナンセンスで、
さらにはそのかたがたのもつ技術・技能の継承も
就業人口のアンバランスさなどにより、十分になされていない。
また、定年後の働き先はそれらの能力が活かされる場所よりも
単純労働等に偏っている、ということは、「国家としての損失」
ではなかろうか、と感じています。
 ここでも、ベクトルが逆方向に向いていて、
いわば「高齢化マイナススパイラル」を生み出しているのです。
 現在「段階的退職」などという新しい就業システムも
先進各国で検討されている様子。
長寿国日本だからこそ、具体的な対応策を
個々の企業におまかせするのではなく、
もっと国策として、またそれぞれの自治体で
企業がそんな制度を導入させやすい免税措置や
補助システムを作ることで、この「マイナススパイラル」を
逆回転させるようにしなければならないと私は考えます。

次に、②出生率の低下問題 ですが、
これは「先進国病」といわれるほど、要因が多岐にわたります。
しかしながら、いくつかは行政サイドの努力で改善できると
思われるものもあります。
 
まずは、「子育て支援の充実」です。
昨年度、県議会の政務調査活動で
「子育て支援プロジェクトチーム」の主査をさせていただいて、
「子育て支援」の幅の広さを思い知りました。
子どもが生まれる前の、「職業環境」「住環境」にはじまり、
具体的に「不妊治療」があり、妊娠後は「検診」「周産期医療」
などなど、結婚から妊娠、出産、育児、保育、そして就学期へと
子育て支援対象や事象は数限りなくあるのです。
そんななかでの現在の支援策は、
子どもが受精して、生まれ、育ってゆく、という流れが
“ひとつのもの”としてとらえられておらず、
一つ一つ個々の事象に各個対応している、
という感覚をわずか一年「子育て支援」をかじってみただけで
感じてしまいました。
これを、「受精から社会人まで」というような
トータルなとらえかたで組み立て直してみることが
必要だと私は考えます。

また、「年金制度、国民皆保険制度の再評価」も必要です。
「老後が心配だから、子どもにかけるお金は自分たちにかける。
だから子どもはつくらない、つくれない」という若いご夫婦も
多く、(特に都市部に)これは由々しき事態だと痛感します。
日本の「年金」「国民皆保険制度」の考え方は、
世界でも大きく評価されてきた、民心に安心を与える
大きなセイフティネットシステムでもあったのですから、
大改革を断行し、「安心」を生むシステムを作り出した
北欧諸国の例もあるのですから、
日本も今一度、これら社会保障制度のありかたについて
検討が必要だと考えています。

ただし、
これら「理想論」の前に立ちはだかるのが
制度運用のための「財源」です。
この「お金」の問題をクリアできなければ
“絵に描いた餅”にすぎません。

やはり「財政」が大切です。
今年度は、幸いにして県議会では総務委員会に
副委員長として席をいただきました。
まずは、しっかりと静岡県財政の全容をつかみ
地方としてできること、国がしなければならないこと、
個人が努力をしていただかねければならないこと、
をしっかりと整理してみたいと思います。

また、ひとりではやりきれないことも
今年も「プロジェクトチーム」を組んで、分担して研究する
ことによって、より良い答えが導き出される確立も高くなります。
精力的に取り組んでゆきたいと思います。
また、時には議会の垣根を越えて、国会議員や市会議員、
民間のみなさまとも議論をし、勉強をしてゆくこと。
そんな、質の高い議論のうえで、政策立案ができてこそ
成熟した国家と地方自治が実現するんだ、と感じています。
ますは、差し迫っている高齢化対策を
しっかりと考えてゆきたいと思います。 

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