通常国会が始まっています。
本当にコメントはしたくなくなりますが、相変わらずの構図です。
足の引っ張り合いと非難合戦、とりあえず選挙やれだの、
自分に利する権限権力の範囲の広げることだけが目的のかみ合わない議論。
なんて非生産的で大義が感じられない国会なのか。
なぜ建設的な議論ができないのだろうか。
先日、自他共に認める地元経済人の自民党支持の重鎮のかたから、
思わぬ言葉をいただきました。
『政党政治の時代は終わったな。民主もダメだが自民もダメだ。
本当に君の言うとおり生活現場である地方から変えなければ
もはやこの国はダメだ』と。
うーん。
これは、国政は私が感じる以上に重篤な状況にはいっていますね。
こうなると事は急がねばなりません。
我々地方議員ががんばって、地方の現実に即した思いを実現できる勢力として
国家の統治にたどり着くようさまざまな努力をすることはもちろんですが、
それまでの間に気をつけなければならないのは、
「極端な勢力」や「ワケのわからない勢力」の台頭です。
現在のように、政治的膠着状態が続き、なにも決められず、
すべての理想に満ちた政策も、諸勢力の思惑であちこち骨抜きにされ
まったく理想の原型も留めないどうしようのない政策しかできなくなると、
市民の政治への信頼は揺らぎ救世主が待望されてゆきます。
それが、宮崎の東国原知事だったり大阪の橋下市長だったり、
石原東京都知事や河村名古屋市長だったりするのですが、
私にはまだ”なにか”が足りないような気がします。
本当の意味での救世主は、
ただ単に、なんでもかんでも削減すればよい、減税すればよい、
隣国と力づくで対峙すればよい、などという局地的なことだけでなく、
「現在の世界情勢のなかでの国家統治」ということをしっかりトータルに描いて、
またそれを実行するためのチームをつくって、登場しなければなりません。
今年、もし解散総選挙になればそういう大切な準備ができてないまま、
ブームだけで「思想的に極端な勢力」や「ワケのわからない勢力」が
政権の中枢を握ってしまうかもしれません。
それを防ぐためには、
政治家と政治家をめざす人間は
特定の政党や政治勢力や団体の利益でなく、
”広く市民に恩恵をもたらすような政策”はなにかを模索し、提示し、
そしてそれを実行してゆくこと。
そして、有権者のみなさまには、
その”広く市民に恩恵をもたらすような政策”を志向している
本物の政治家を見抜いていただくこと。
それを声を大にしてお願いしたいと思います。
「ご自分の利益を実現してくれる政治家」も必要でしょうし、
気持ちよく「減税だ」「戦争だ」と言ってくれる政治家に
この閉塞感のなかでは魅かれることもよくわかりますが、
これから日本の未来を切り拓くためには、
それだけではなく”広く市民に恩恵をもたらす政策づくり”と
それをつくれる”人材”が必要なのです。
その”人材”を政治の世界に送り込まねばなりません。
若くてフレッシュな人間は必要ですが、
経験が足りなかったり、机上の論理しか持ち合わせていなかったり、
汗をかけない、痛みを知らない、物事や人を多角多層的に見ることができない、
上からしかモノを言えない、固定観念や既存の価値観から脱しきれない
などという人間ばかりではどうしようもありません。
そんな意味での「見る目」をもっていただいて、
またそんなさまざまな人を育てていただいて、
また、ご自分の経験や能力をご投入いただくべくご自身が挑戦をいただくこと。
そんな人たちがひとりでも多くなれば、
まだ日本の将来はなんとかできる!
そう私は信じています。
今やるべきことを、みなさんもぜひ考えてみてくださいね。