スコットランドの独立の是非を問う住民投票の開票が終わりました。
結果は、独立賛成が45% 独立反対が55%
スコットランドはイギリスへの残留を選択しました。
平和裏に独立できる要件が珍しくそろっていたスコットランドだけに、
個人的には”世界の潮流を変える”ことになるだろうと、
「YES(独立)」を期待していましたが、
スコットランド住民自身の選択なので尊重をしたいと思います。
でも、とても大きな取り組みであったのではないかと
あらためて感じています。
私は「中央政府と地方のありかた」が問われる時代が21世紀だと思っています。
資本主義の原則は、実は”野蛮で醜い現実である”と、私は考えています。
これは「搾取する側」と「搾取される側」の存在があってこそ成り立つのが資本主義。
であれば、中央集権制度は「搾取するのが中央政府」で「搾取されるのが地方」という
構図が成り立つわけで、その対立が世界のあちこちで目立ち始めています。
日本における「地方主権」構想もそのひとつ。
でも、現実は単純ではなく
地方が独立すれば問題は解決するというものではありません。
上述した資本主義の原則にもとづいて考えると、
「搾取される側」が縮小、または消滅してしまうと資本主義自体が成り立ちません。
ひるがえって日本の地方を見ると、搾取できるものは確実に減っています。
であれば、もう答えはひとつ。「全体を縮小するしかない」のだと思っています。
地球の人口は史上空前規模になっているのは間違いありませんし、
地下資源が確実に枯渇しつつあること、耕作可能な土地もMAX状態になりつつあることも、
どれもこれも事実です。
「身の丈にあった生活」に世界が舵を切る。
この選択ができないと、地球と人類は共存ができないのです。
もし、今回スコットランドが独立していたら、
この次のステージへむけての壮大な実験であると感じていただけに残念ではあります。
が、地方が独立するということは、それだけの覚悟と準備が必要だということを
あらためて感じさせてくれた、学ぶものの多い今回のスコットランドの住民投票でありました。
今後も、さまざまな検証があるでしょうから、よくよく注視してゆこうと思っています。
これは、日本の地方政治家のひとりとして、将来の日本の選択のためにも
とても大切なことのはずだと私は確信しています。