一般質問④既存集落を活かした家・庭一体の住まいづくり

(2)既存集落を活かした家・庭一体の住まいづくり
【質問要旨】
空き家の活用はもちろん、さらに進めて「家・庭一体の住まいづくり」の
新たな方策として、空き家の敷地を定期借地権で貸出し、
津波の被害のおそれのある沿岸部の住民などが空き家に
住み替えることもできると考える。
 こうした空き家や空き家の敷地の活用を進めることは、
線引きの見直しの環境づくりとしても意義があると考える。
 そこで、中山間地域の空き家及びその敷地の活用で、
既存集落を活かした「家・庭一体の住まいづくり」の
新たな展開を内陸フロンティア構想の一環として提案するが、
県の所見を伺う。

【知事答弁】
 家・庭一体の住まいづくりというのは、庭というものを潰して、
かつ、欠落した住まいづくりを追求してきた西洋各国の動きに対する
反省から出てきたものです。我々のクールビズの一環としての
「侍シャツ」も、和のルネッサンス、西洋化の行き過ぎに対して反省をして、
西洋的なものの技術を活用しながら、またそういうセンスを活用しながら、
我々の本来持っている伝統的な和の力をもう一度取り返すという
試みでございます。
「自然との触れ合い」、「家・庭の中で家族との自然を織り成した形での楽しみ」、
「地域・文化とのつながり」などを大切にする生活が選択できるように、
新しい住まい方を、和というものをしっかり踏まえながらを提案して、
真に豊かさを実感できる、“住んでよし”の理想郷の実現を目指す
ものでございます。
 これを実現するには、議員御提案の、不在農家の活用、
これを定期借地権あるいは定期借家権を活用して、
少ない負担で広い庭のある住まいで、のびのびとした生活を楽しめる手法も、
実現可能であると存じます。
従来、所得倍増ということが言われ、それを日本は実現しました。
ここで言っているのは、生活空間の倍増、これを実現する1つの
コンセプトが家・庭、つまり家庭の復活、ということでございます。
 今春開通致しました、新東名高速道路の沿線地域は、
中山間地域を走っておりますので、豊かな自然に恵まれている。
そこに、安全を考えた人々の移住が始まりつつありますので、
これを内陸のフロンティアとして捉えるわけでございます。
そこには貸すことができる土地や、過疎の中で空き家になっている家も
ございますので、そこを捉えて「家・庭一体の住まいづくり」を推進したい。
その高いポテンシャルがあると考えております。
 内陸のフロンティアを拓く取組の基本目標に掲げた
「新しいライフスタイルの実現の場の創出」に向けましては、
議員御提案の既存集落の活用は是非、視野に入れていきたいと思います。
 県といたしましては、「家・庭一体の住まいづくり推進協議会」を中心に、
民間の活力を利用しまして、空き家情報の発信や定期借地権制度の普及を図るなど、
「家・庭一体の住まいづくり」を進めて参ります。
 庭が入っておりますので、全体として出てくる生活景観というのは、
緑がしっかりと見えなくてはなりません。
言い換えますと、建物は、庭木でも、あるいは、周りの林なり森なり、
その自然の高さを超えないようにするということが大切です。
その地域は、人々が既に入り込んでいる所が多くございますので、
従って、農業とか園芸が盛んで、そうした所で、議員の近くの所では、
おいしい柿ができるように、農芸品が作られています。
農業、園芸、そうしたものによって特徴づけられる都市ということで、
農芸都市というように名づけることができます。
従ってこれは、東名という太平洋工業ベルト地帯、
ここに日本は原料を輸入して製品を加工して輸出するという、
そうした形での臨海工業地帯をつくり上げてきたわけでございます。
商工都市、商業都市、工業都市というものが広まっておりますが、
それといわば住み分ける形で農芸都市的なものをつくり上げる。
これは、力というよりも、美というものを基本コンセプトとするのでございます。
 さて、都市計画の線引きの見直しにつきましては、
市町の意向等を十分踏まえ、可能な限り柔軟に対応してまいります。

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