三ケ日青年の家の事故について

静岡県立三ケ日青年の家にて、海洋研修中の愛知県豊橋市の
章南中学校のみなさんが、荒天によるカッターボートの転覆事故に
あわれ、1名の女子中学生の尊い命が失われてしまいました。
こころよりご冥福をお祈りいたしたいと思います。
ご両親、ご親族のみなさまをはじめ関係されるみなさまの
ご心痛はいかばかりかと痛恨の思いでおります。
おなじ子を持つ親のひとりとしても、その悔しさ無念さに
本当に重い気持ちでこの事故を受け止めております。

三ケ日青年の家は「静岡県立」とあるとおり
静岡県教育委員会所管の施設でありますが、
実は昨年から指定管理者制度を導入し、
入札の結果東京の「小学館」が指定管理者となりました。
この件が議会に諮られたとき、
私は『浜名湖を知らない東京の業者で大丈夫か?』と疑問を呈しました。
そのときの答弁は『岡山県で同様の施設の指定管理の実績があり大丈夫』
との回答であり、その岡山県の資料を取り寄せるよう指示、確認し
とくに不備はなかったために、公正な入札結果にそれ以上異論を
はさむことはできず承認した経緯がありました。

この指定管理者制度ですが、静岡県をはじめ全国の市町村で
次々と導入されています。その業者選定の際には、
入札が行われることが多いと思いますが、
「とにかく安ければよい」という決め方に以前から疑問をもっていました。
大きな「行革」の流れのなかでまるで”錦の御旗”のように
何事も効率化、縮減ということが整然とおしすすめられることは、
営利ベースにのらないけれども必要なことだから税金を使って
サービスを提供するという「公共サービス」という観点からは
違和感を持っていました。
「安さ」を追求するあまり、安全性や信頼性、
そしてその施設のもつ使命、本分を果たすことが、
なおざりではなかったか。

今回の事故で失ってしまった尊い命に報いるためにも、
我々静岡県議会議員ができることは、三ケ日青年の家はもちろん、
県内の指定管理者のチェックと、制度そのもののありかたなどについて
もういちどキチンと精査してゆくことが急務と感じています。
先輩議員、同僚議員にも諮って早急な行動をおこさなければ
ならないと痛切に感じています。

あらためて、心からの哀悼の意を表し
ご冥福をお祈りいたしたいと思います。

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