北朝鮮が“人工衛星と主張する飛翔体”が本日午前発射されました。
まあ、「テポドン2号ミサイル」と断定しても良いのでしょうが。
このところ日本は緊迫感に包まれていましたが、
これで一応警戒態勢を解き、とりあえずひと段落です。
ただし、北朝鮮との関係は今後も日本外交にとっては大きな課題であり、
この国の動静は常に注視をしていなければなりません。
まずは「北朝鮮の急変に備える」ことは鉄則です。
そして、「北朝鮮は核を含む大量破壊兵器をかなりの数保有している」
という事実を、よく認識しておくこと。
ご承知のように、北朝鮮は金正日をトップとしたいわば“独裁国家”です。
昨年夏、金正日が脳梗塞で倒れ(ただろうと推測されています)、
今年1月に公式の場に復帰するまで、世界は緊張感に包まれていました。
その間にさまざまなシュミレーションがなされましたが、
この国の場合「変化」が起きるとすれば、国家構造上
(民主主義による市民も政党もないだけに)“民衆革命”ではなく、
権力層で起きる「変化」が予想されます。
予想されるパターンは3つ。
①スムースな権力継承
金正日のいずれかの息子が後継指名を受けて後継者となるか、
現体制を継承するカタチの集団指導体制が確立されること。
これが予想される最も現実的なパターン。
②権力抗争が勃発し体制崩壊
①がうまくいかず、権力抗争が勃発して体制が崩壊するという
かなりさまざまな危険含みのパターン。
③他国の介入
権力継承が混乱すれば、アフガニスタンやイラクのように
アメリカなどの他国が介入するパターン。
これだけ記述しただけでも、
北朝鮮という国の不安定さと危険さを
おわかりいただけるのではないでしょうか。
だからこそ、今回の“危機”が去ったといえども
日本にとっては、非常に厳しい外交戦略を組み立てなければ
ならない「危険な隣国」であるということを忘れてはなりません。
また、対北朝鮮外交は1対1の外交だけでは成り立ちません。
中国、韓国、アメリカ、ロシアを複雑に絡み合わせた外交が
必要とされるということも認識が必要です。
地方にいてもこういう国の存亡にかかわる問題について
大きな問題意識をもたなければなりません。
私自身も、今後とも北朝鮮については注視し続けるとともに
できうる発言や情報発信をし続けますし、
日本の外交力や防衛力を含む危機管理能力が問われる問題ですので、
今回のように“誤発表”をするというような
信じられないミスはなくしてもらい
政府および外務省には国民の安全安心のために
しっかり対応してほしいと強く考えています。