静岡県は23年度の組織改編でいくつかの新組織を設置しますが、
その目玉は『地域外交局』だと考えています。
この『地域外交局』は「外交は国がやるもの」という既成概念を打破し
「地方が直接外交を展開する」ことを実践するための組織です。
つまり地方自治体にありがちの「友好だけの関係」ではなく、
ビジネスや人材育成・交流、そして双方の戦略的な関係を展開、
構築するための組織です。
外務省ルートだけに頼る外交はもうおしまいにする、という
強烈なメッセージでもあります。
これは地方主権を手繰り寄せる強力なツールとなると私は確信しています。
私の信条であり、もっとも強い主張である『維新は地方から発す』。
このバックボーンとなっているのは、ひとことで言うと
”日本の歴史がそう物語っている”ということに尽きます。
ひとつだけ引用すると、
薩摩が明治維新の原動力となったプロセスで、
薩摩が他藩と比較して優位性を持っていたのは「情報収集力」です。
薩摩藩は当時琉球王国を実効支配していました。
琉球を通じて、貿易をし海外情報も入手するという一石二鳥の恵まれた
ポジションにいたのです。
また、幕府の唯一の海外に開かれた窓口であった長崎にも
「長崎聞役」という情報収集担当を配置し、
また九州の南端で台風などで漂流船がいれば手厚く保護し、
情報収集したり、通訳として雇ったりして、
ぬかりなく海外情報を集めていました。
この「情報収集力」が、当時の世界のスピード感を実感させ、
諸外国の動きやそれに対する当時の日本政府である幕府の動きの鈍さなども
客観的に見ることができ、それが結局倒幕・明治維新へつながった
大きな要因であると私は考えています。
翻って、いま静岡県が設置しようとしている『地域外交局』は
まさに薩摩藩における”琉球ルート”となりうる、
中国、韓国、モンゴルなどとのホットラインであり、アジア各地のみならず
今年知事が展開しようとしている台湾やアメリカとの新たな外交も
必ずや静岡県の未来を拓くものと考えます。
『日本の理想郷ふじのくに』
と、ただキャッチフレーズにするのは容易いことです。
でも、こうして具体的な実行を伴うカタチになってくると
みなさん期待せずにはいられないでしょ!
ぜひ、楽しみにしてくださいね!!
必ず実現させてみせますので。
そして、歴史が物語るとおり、やはり日本は地方から変わるのです。
その実行者として、私は仕事をさせていただきたいと強く思っています。
全力でがんばります!