県議会の民主党系会派『平成21』として
浜松市天竜区の諸問題についての視察をおこないました。
まずは合併統合の話が進んでいる
天竜林業高校と二俣高校に対するヒアリング。
予想通り現場には多くの課題がありました。
県庁で聞く教育委員会の話とは大違い。
また、校舎や校地、生徒たちの様子から汲み取れるものも多く
今後大いに改善の余地があることを一同実感しました。
この件は、11日から始まる9月議会で会派の代表質問でも取り上げ
しっかりと”現場本位の教育”の姿を、問いただしたいと思っています。
この件は私が県議にしていただいて高校現場をみるにつけ、
常々疑問を持ってきた静岡県の教育委員会のありかたの本質に迫る
大きな課題でもありますし、教育者でもある川勝知事の
「新しい静岡県の教育のありかた」を形成してゆく好例にもなると
思いますので、質問後も引き続き報告をさせていただきたいと思います。
さて、天竜区の大きな問題は「過疎」の問題です。
今日はある集落のみなさまと直接対話をさせていただきました。
集落人口の半分以上が出席いただいた懇談会となったのですが、
大部分が70歳を超える高齢者のみなさまで、
集落の半数近くがひとり住まいであられるとのこと。
自然災害で通行止めになった道路のこと、ドクターヘリのこと、
自治体運行バスのことなどいずれも切実なお話をお聞きしました。
そのなかで、驚くべき発言をいただき驚愕しました。
『限界集落といわれているけれど、本当に限界。
ここに住み続けたいという気持ちは当然あるけれど、
集落みんなで移住できる老人ホームみたいな集合住宅を
つくってくれれば移住したい』
・・・この内容は行政コストからすればもっともなことなのですが、
長年住み続けた集落や家をあとにするつらさは並大抵なものではなく、
まさか当事者からこの発言をお聞きするとは・・・。
・・・それに対する反論ももちろんありました。
でも、かぶせるように前出発言したお年寄りが言った、
『それだけ追い込まれているんだ』
という言葉が重く重く、今でものしかかってきます。
”できることってなんだろう、とりあえずなにをしたらいいのだろう”
と、ひとりごちながら帰ってきた天竜区の視察でした。
まずは、議員立法で改正される予定の過疎法の内容について
政権与党となった民主党国会議員たちに「本当に必要なこと」を
しっかりと現場の声として伝え、実現することだと思っています。
総務省の描く”机の上の論理”に惑わされないように。