日中関係と日本外交を考える

このところ、習近平副主席の来日があったり、
小沢一郎幹事長率いる大訪中団の報道があったこともあっ
ブログのコメントにいくつか意見や質問をいただいています。
公開してお答えしようかと思ったのですが、誤字等も
ありましたので、この際日中関係についての「私見」を
申し述べておこうと思います。

習近平副主席には”次の世界のリーダー”候補としての
求心力が急速に集まりつつあります。
また、彼の今の動き、世界各国に行っていますが、
そこでの報道に注目してみてください。
新聞でいうと国際面の小さな報道でも必ずあるはずです。
その内容も、それぞれの国の国情に照らすと
かなり破格の対応がなされ、”キモ”の部分の話し合いが
なされているであろうことがうかがい知れます。
日本においても、イレギュラーでの陛下との会見がなされ、
宮内庁長官はじめ、非難がありました。
たしかにルール、慣例を破るということは
良いことではありません。私もそう思います。
しかし、小沢一郎幹事長があれほど激烈に宮内庁長官に
批判を浴びせるというのは尋常ではなく、
”なにか重要なことがある”と感じます。

私は、日本にとってどうしても避けて通れないことに
「近現代史の総括」があると思っています。
「アジアの時代」を標榜しても、
日本が「大東亜戦争」と呼んだあの戦争と、
その戦争に至るまでの、世界の中での日本とアジアの状況を
しっかりと検証して総括をしなければいけないと思っています。
いつまでも、ファジーなままでは通れません。

21世紀の外交を考えるうえで、
日本は誇りある外交を展開しなければなりません。
ところが、あの戦争のことが持ち出されると、
とたんに腰砕けになる。
これではまともな外交ができるはずはありません。
当時の敗戦国ドイツは、粛々と歴史の総括を終えて
堂々たる外交を周辺諸国とも展開している。
日本は矜持を持たなければならない。
ゆえに、どうしても「近現代史の総括」が必要なのです。

もし仮に、今回そのための陛下との会見であれば、
それは必要であっただろうと私は思います。
また、その”新時代の扉を開いた”うえでの訪中であったなら、
意味のある訪中であったと思います。

普天間問題のグズグズぶりは懸念されますが、
もし日本が、私の推察のとおり「新時代の外交」に
舵を切り始めたのならば、合点がいくところもでてきます。
日米関係、日中関係、これはともに日本の未来を決定づける
重大な問題です。さて、どのような舵が切られているのか。
まもなく姿が見えてくるのだろうと感じています。
今は、眼前の状況だけに振り回されることなく、
じっくりと「新日本外交」の進路を見極める時期だと
私は感じています。

また、移動手段の高度化、情報通信の発展で、
世界がこれだけ”狭く”なった今、外交は地方にとっても非常に重要です。
静岡県もアジアのなかでの静岡県のありかたを考えています。
当然私たちが”次の時代をつくる”ためにも避けて通ることはできません。
ゆえに、今後もしっかりと新政権の外交もリサーチしながら
静岡県政も考えてゆかねばならない、
地域主権の構築のしかたも考えねばならない、
と感じています。

政治がますますワールドワイドになってきましたね。
”政治とは生活だ。そして、政治とは世界だ。”
と、しなければなりませんね。

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