日本の漁業について

漁業!?
と、びっくりされるかたもいたのではないでしょうか(笑)
確かにこの4年間の日記およびブログでは、
初登場に近い話題かもしれませんねー

でも、私は日本一のかつおの水揚げを誇る焼津漁港をはじめ、
伊豆半島や駿河湾、遠州灘という日本有数の漁場を持つ
静岡県の県議会議員、
しかも漁業を所管する産業委員なのですから。当然です(笑)

とは言いつつも、今日は何を書くのかというと
世界の漁業に関する状況に少しふれたいと思います。

かつて、魚を生食する国はほんとうに限られていました。
だから、かつおもまぐろもみーんな全世界で水揚げされたものが
日本へ集ってきました。
ところが最近、日本食ブームや健康ブームもあって、
「スシ」の世界的な定着もあり、世界が魚を食べるように
なってきたのです。
すると、どうなるか。
日本へ魚が来なくなるだけではなく、
乱獲により一部の魚資源の枯渇も叫ばれ、
また地球温暖化や環境汚染による生態系の乱れで
益々魚資源は危ぶまれる状況に陥っています。

そこで、実際のところを聞いてみたくて
日本かつおまぐろ漁業協同組合の漁政課長でもある
友人にレクチャーを求めました。
詳細報告まではできませんが、要点のみご報告します。

・魚資源の枯渇には、漁法によるところも大きい。
  欧米の主流である「まき網」は文字通り「一網打尽」で
  幼魚や必要のない海産資源も獲ってしまっている。
  ちなみに、かつおに限って言えば、日本の「延縄(はえなわ)」だと、
  (いわば一本釣りに近い)魚が傷つかず、鮮度も保たれ、
  生食も可能だが、まき網だと圧迫され、傷もつき鮮度も落ちるので
  缶詰など加工用にしかならない。結果捨てられる魚も多い。
・最近の原油高は大問題。コストがかかりすぎて日本では廃船に拍車が
  かかっている。燃料費の高騰に比べて、魚の値段は上がっていない。
  ちなみに、かつお大型遠洋一本釣り船は、今や日本全国で20隻しかない。
・ちなみに平成17年からわずか2年で、大型漁船は4割減している。
・「安全安心な食」についての関心が高いが、このままでは魚における
  安全安心を国産で提供・保障できる見通しは暗い。

これらをしっかりと認識して、政策的な手当てをしてゆかねば
日本の漁業は危機的状況にある。
と、いう指摘をいただいた。
彼の危機感たるやかなりのもので、非常に参考になるレクチャーでした。

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