9月議会に続き、10日間の会期での決算委員会が終わりました。
「決算をして語らしむべき」
という言葉は重いと常々思っています。
ゆえに、私のなかでの議会の年間日程のなかでは
重きを置いている決算委員会です。
数年前から、分科会制度になり所属常任委員会ごとの審査になりました。
それまでは決算委員に選出されると、おおよそ1か月かけて
全部局の決算審査をしていたので、分担制によりかなりの時間と労力は
軽減されたカタチです。
・・・個人的には、以前のシステムのほうが県の全体像を把握でき、
しかもトータルに比較することになり、とても勉強になりましたので
よかったと思っています。そういった意味では分科会制度だと、
俯瞰できなくなっているようで怖さがありますね。
なんにしろ、今年は建設委員会での決算審査となりました。
交通基盤部での決算審査の中心になるのは、なんといっても「繰越」です。
その名の通り、今年度予算を次年度になんらかの理由があって繰り越すのですが、
交通基盤部の繰越額はケタ違いで多く、毎年決算審査で厳しい指摘をされています。
平成26年度決算においても、巨額の繰越があり事前にかなり精査をし、
議論を重ねました。
平成24年に厳しい指摘を受けて以降、かなり改善をしてきていることがわかりました。
精査すると、気象条件によりどうしても4月から翌年3月という
単年度では実施不可能な工事もあり(港湾工事や河川工事など)、
その「致し方ないもの」と「まだ改善できるもの」
の仕分けをしたうえでの、決算委委員審査となりました。
「致し方ない」ものに関しては、あらかじめ明快な理由説明をしたうえで
繰越明許等の手続きをとること、それ以外のものに関しては、工区や工事規模を
考えることなどをやりとりしましたが、ひとつはっきりわかったことは
単年度決算の限界です。企業会計ならばこんなことに労力をかけずに、
年度を跨ごうが、とにかく天候や人材、機材のやりくりがもっとも効率的なところで
工事を実施すればよいだけで、あらためて四角四面の制度に矛盾を感じる
決算審査となりました。
今後の大きな課題として、これからのあるべき地方自治の姿、地方主権の姿を
描く際、土台づくりを考える材料となりました。