昨日の中部電力の臨時取締役会では結論に至らず、
浜岡原発停止要請は受け入れられていませんが、
当然本日中部電力でも論じられたであろう
今回の政府要請に関しての確認すべきこと、
留意点などを私個人として以下にまとめてみました。
ただこれらは、今後当然ながら政府および関係者に
我々としても確認をもとめなければならないことだと
考えています。
1.政府は中部電力と「福島と同じ想定」からの
危機管理シュミレーションを求めたうえで、
やはり不安要素多く停止要請の決定をしたのか。
つまりは、電源がすべて落ちたと仮定して、
今回中部電力が配備した電源車や非常用電源だけでは
安全確保したとはいえないという結論。
と、いうことか。たとえば地質も含めて。
であれば、その不安要素を具体的に説明してほしい。
これは、我々の視察でも答弁を求めた点でもあるので確認したい。
2.『関西電力に電力の融通を求める』と菅総理は言っているが、
関電はなんと応えているのか。
また今夏の電力需要の具体的計算はどうなっているのか。
これは、今後の経済界の不安を取り除くためにも
重要なことである。
3.中部電力の休止中の火力発電所などを稼働させた場合の
代替発電能力はどうか。またそのメンテナンス、
燃料の確保などについて、政府がどう関与するのか。
これは、中部電力管内の電気料金に関わってくるであろう
問題なので重要です。
4.エネルギー特別会計による地元関係自治体への交付金問題。
これは深刻です。今年度予算の多くは4割をも占めているだけに
しっかりした対応を考えていただかなければ、
自治体経営を根本から変えねばならない大問題ですので
早急に配慮をお願いしたい。
5.浜岡原発および関連企業の従業員の雇用問題。
これもなんらかの配慮を考えてしかるべきです。
6.浜岡原発の将来見通し。原発を再開するにせよ
しないにせよ、早期にさまざまなシュミレーションが必要です。
なぜなら、もし原発を廃炉するとしても解体まで
長い年月がかかります。
ゆえに、地域の将来像を描くためにも
早期に各種の想定対応を起こすことが必要です。
7.燃料プール内の安全確保策について。
仮に運転停止をしたとしても、その燃料および
使用済み核燃料は燃料プールで保管されることになるでしょう。
その安全確保策を講じることはとても重要です。
運転停止をして、燃料を冷却化することは
さまざまな作業がやりやすくなることは事実ですが、
それで核燃料のもつ根本的な危険性がなくなる
というわけではありません。
また、浜岡の核燃料および核廃棄物を一手に引き受けてくれる
ところが国内にあるとは思えません。だからこの対策は急務です。
でないと停止要請をだした意味がなくなってしまいます。
8.どちらにせよ稼動中の3号機~5号機の炉の「寿命」を
はっきりさせねばなりません。
これは、今後さまざまな事態があると思いますが、
それらの算定基準になったり作業工程の基準になったり
するはずです。
その他、まだまだポイントがあるように思いますが、
とりあえず私が現時点で思いつく懸案を列記したおきます。
まずは、これらについてしっかり整理し議論をし、
安全確保と経済や生活への悪影響ができるだけないように
取り組んでゆきたいと思っています。