花冷え

日本語には季節感のあふれる言葉が本当に多くありますが、
今日はそのひとつ『花冷え』という言葉がぴったりの冷え込みでした。
そこここで桜の花が満開になりつつありますが、
昨日今日と朝夕の冷え込みはきつく、冷たい風も吹き抜けます。
今日は、あちこち細かに歩いたのですが、
車内と歩きの温度のギャップにスーツの前を何度も合わせながら
せっかく咲いた桜が散らないだろうか、と心配しつつも
この『花冷え』という言葉を考えました。
本格的な春の到来のために、越えなくてはならない最後の冷え込みに
”浮かれてばかりいてはいけないゾ”という天のいましめだと、
気を引き締める意味合いもあるのではないかなあ、
と、精神性の高い日本語の深さに感銘を受けつつ
あちこちでお聞きする話しからは、景気のより冷え込みと
安心安全社会づくりの後退傾向、不安、不満、不信などなど
さまざまな意味での冷え込みを噛みしめる
今日の『花冷え』でした。
ここでがんばって”越えなきゃ”いけないんですよ、特に我々が。
しっかり頑張ろうと気を引き締めました。

さて、ついでに書き添えておきたいと思いますが、
『花』にまつわる日本語は思いつくだけでも
『花曇』『花嵐』『花筏』『花盛り』『花明かり』
そして私の娘の名前にいただいた『花霞』などなど
けっこうたくさんあります。
みなさんも年度や季節の移ろいを
ぜひ日本語の季節感でもあらためてかみしめてみてくださいね。
きっと気持ちを新たにできると思いますよ!

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