本日は注目の「通年議会」を全国に先駆けて導入した
栃木県議会を視察しました。
「通年議会」というのは、読んで字のごとく
1年間通して常時議会が開会しているということで、
甚大な災害などが生じた折などなどの迅速に議会審議を必要とする
事案について即応することができます。
また現状(静岡県の場合年4回の通常議会を会期20日~30日程度で召集。
それ以外の場合に議会審議が必要なときは、代表者会議、
議会運営委員会などの手順を踏んでから議会を召集する)
では、閉会中に緊急を要する事項が生じたときは
「知事の専決処分」(地方自治法179条)となり、
二元代表制の一翼である議会の「首長に対するチェック機能」が
機能しないかたちになっていましたが、通年議会にすれば
その問題も解決します。
まさに、昨年の東日本大震災の折に迅速な対応がとれなかった
反省に立って、栃木県議会は昨年11月に「議会ありかた検討会」を
設置し、今年の3月に「通年議会の導入」をスピード決定するという
時代の要請に応える議会改革を迅速に推し進めたわけです。
こころからの敬意を表したいと思います。
栃木県議会の場合は会期は1月~12月。
(今年は導入年であるため4月~12月)
会期中であるので、いつでも会議は開けるのですが、
通年の予定はだいたい決まっており、
1月に「召集会議」を開き、その後2月~3月で「通常会議第1回」を1ヶ月。
その後、3月末に国の動きや地方税法などの
改正なども踏まえての「臨時会」。
そして9月、12月の「通常会議第2回、3回」を各一ヶ月程度、
そのほかは知事から審議要請や緊急事態の折などに
随時「臨時会議」を開きます。
「通常会議」などのない時期は常任委員会が動いており
とくに事前に議会として定めた「特定テーマ」の調査研究、
討議等を「参考人招致」なども織り込んでじっくり議論をしてゆきます。
質問方式は、やはり「一問一答方式」で、
そのわかりやすさから、テレビやラジオの生中継も
民放ローカルがおこなっているとのこと。
この「通年議会」は東海地震の危険性や浜岡原子力発電所を抱える
静岡県にとっては、とても必要な制度ではないかと
あらためて感じました。
この2日間の群馬、栃木の議会制度視察はすごく参考になりました。
この成果を実現すべく、戻りましたら大いに議論をして
精力的に議会改革にも取り組む所存です。
また今回の視察には正副議長も参加されており、
オール静岡県議会としての議会改革の弾みになれば、
と思っています。
・・・まったく余談ですが、
私の父は茨城県出身です。私も出生地は茨城県水戸市です。
母が最初は茨城へ嫁入りしたのです。
それが仕事の関係で母方の浜北の阿部家の家業を継ぐということで
父が養子みたいなかたちで私が幼稚園に入園するころ浜北に来ました。
父も母も姓は「阿部」。家紋も同じ。ということでできた
かわったカタチですが(笑)
父方の阿部家のルーツは群馬県の前橋で代々代官・名主を
務めていた家です。今回も前橋で時間があれば本家に
寄って来たかったのですが、それはかなわず
通り過ぎるだけとなりましたが、群馬、栃木、茨城の北関東には
なんとなく強い郷愁があり、今回は私にとっては
”ルーツの地をゆく”視察となりました。
なので、内容の濃さはもちろん、個人的理由でも(笑)
余計にムダにしたくない視察でありました。
しっかり改革に取り組みます!