今日明日は遠州地方ではお盆です。
新盆を採用している地方、地域では全国一律ではありますが、
この地域がちょっと違うのは「無形文化財・遠州大念仏」があるということです。
「遠州大念仏」は、徳川家康が戦死者の霊を弔うために始めたという説が有力ですが
いまこの大念仏の保存会が100ちかくあるなかで、
わが浜北区が60強を占めるという地域性があり、
この二日間で新盆を迎えたお宅にお悔みに伺うことを「盆義理」といって、
お葬式同様、いや、お葬式以上の重要度をもって地域で行われている風習です。
事実浜北区では、今日の夕方から「盆義理渋滞」が生じ、
巷には黒装束、黒ネクタイの人々があふれ、他地域のかたからすると
”異様な光景”をつくりだします。
しかしながら、
夕暮れ時、各家々で焚かれる「迎え火」を祖父母から孫に至るまで
家族そろって灯してゆく光景は、お盆の風物詩であり、
新盆のお宅の庭先、軒先で踊られる遠州大念仏は
郷愁を誘い、ご先祖様や今年旅立たれた肉親親族が本当に我が家に、
地域においでになるような感覚すら呼び起こします。
ほんとうにすばらしい風習だと感じています。
今日明日、浜北へおいでになってみてください。
きっとあなたも日本人の誰もが持つふるさとへの郷愁、
ご先祖様への畏敬の念、家族や親族の絆を確認できることと思いますよ。