4 今後の公共建築物のあり方について
質問要旨:
県の所有する公共建築物は、半数以上が建築から30年以上経過していることから、かなり老朽化が進んでいると考えられる。
そのため、これらを計画的に修繕し、長寿命化を図っていくことは、安全を確保する上からも大変重要なことであると考える。
そこで、今後、公共建築物の長寿命化のため、ガイドラインをつくり、具体的な方策を示していく必要があると考えるが、県の所見を伺う。
また、個々の公共建築物の長寿命化のための修繕工事等を実施する際には、
必要な修繕を効率的・効果的に実施することが重要と考えるが、県の取組について伺う。
経営管理部下山部長答弁要旨:
今後の公共建築物のあり方についてお答えいたします。
本県では、昨年1月にファシリティマネジメントの実施方針を定め、
県有施設の総量適正化、長寿命化、維持管理費の最適化、施設の有効活用を取組の4本柱として位置付け、
今年度から取り組んでおります。
特に長寿命化につきましては、「百年庁舎の実現」、これを理念として、
そのガイドラインとなる「長寿命化指針」を、平成27年度中に策定することとしております。
この指針では、「事後保全」から「計画保全」へと考え方を転換するとともに、
目標耐用年数を設定することにより、全庁的な目標の共有化と取組の標準化を図ることとし、
次の三つの方針を盛り込んでまいります。
第1に、建築物の状態を的確に把握するため、これまで1,000平方メートル以上としていた劣化診断対象施設の範囲を拡充いたします。
第2に、計画的な実行を図るため、劣化診断を反映した中期維持保全計画を施設ごとに策定します。
第3に、施設管理者と技術担当部局との連携を強化するため、保全工事の実施に当たっては、
現場に精通した営繕担当職員が専門的見地からアドバイスを行う意見書制度を導入いたします。
今後、これらの方針の下に、必要な修繕を効率的・効果的に実施するとともに、
適切な予算を投入することで県有建築物の長寿命化の推進に努めてまいります。
再質問要旨:
個々の建築物について将来利用計画を作っていくことが必要だと考えます。
新築であれば、今後の人口の動向に応じて、例えば千葉県の浦安市がやっている様に、
小学校として造るけれども、将来、老人施設に転用する設計を最初からしておくとか、
そういうことをしておくことが必要だと思いますし、また、それぞれ、それに応じた予算投下も必要かと考えますが、
以上について、そこまで視野に入れてガイドラインがあるべきと考えますが、答弁を求めます。
答弁内容要旨:
施設ごとに計画をきちっと作っていく点については大変重要な点であろうかと思います。
したがいまして、今回の長寿命化の指針の中では、施設ごとに中期維持保全計画を策定していく
ということも盛り込みたいと思います。また、将来に「用途の変更」ということも想定するという点については、
ご提案を頂いたので検討してみたいと思います。
なかなか現実的には難しい問題があるかと思いますが、そういう視点も取り入れた計画にしてまいりたいと考えております。