5 産業戦略推進センターの役割について
質問要旨:
新たに設置される「産業戦略推進センター」が名前のとおり戦略的に静岡県の将来を担う新産業を育成支援するためには、
ここで集中的に支援する企業の選定、すなわち目利きがとても大切である。
そこで、この目利きを誰がどのようにするのか、また、今後の継続性や戦略的な支援の積み上げについて、
どのような制度設計やビジョンを持っているのか伺う。
また、同じく当初予算案に新規計上されている「産業成長促進費助成」制度においても、
対象とする企業の選定に際しての目利きが重要であり、「産業戦略推進センター」がどのように関与していくのか伺う。
また、今般の成長産業支援施策全般について言えることであるが、県内での雇用の増加や税収の増加につなげていくことが第一義であり、
こうした施策の対象が、「県内で事業展開するもの」に限るのか否か、そのあたりの認識と方針について、県の所見を伺う。
川勝知事答弁内容要旨:
産業戦略推進センターの役割についてお答えします。
去る2月12日に本県独自の産業成長戦略を取りまとめたところでございますが、
その施策の柱として、新しい事業展開に挑む地域企業を官民協働でサポートしていく機関として
「産業戦略推進センター」を2か月後の4月に立ち上げるということになっております。
ただし、この名前はまだ仮称ということで御承知おきくださいませ。
この新しい組織の目指す方向は、地域企業が県内だけでなく、海外需要を獲得し国際競争力を持つこと、
そしてまた、国内需要を創造し独創的な事業展開への後押しをすること、
これらとともに、地域経済の牽引役となる地域企業を支援することで、県内全体の経済を成長に導くこととしているところであります。
このために、議員御指摘のとおり目利きがいります。
この目利き委員会的役割を担うアドバイザリー・ボードを設けることとしておりまして、
国内外で戦える優れた製品、技術を有する有望企業等を見極め、見定め、支援するべき企業を選定していただくというように考えております。
その上で、成長を目指す企業が持つシーズ、この種を育てるために応じた戦略的支援方策を検討して、
そこに予算投下、つまり継続的にフォローしていこうと、こういう段取りであります。
さらに、中堅・大企業の設備投資を促進するための新たな利子補給制度や国の関係機関
、経産省ですけれども、との共同研究助成の対象企業につきましても、併せてこの組織で選定することとしておりまして、
国内外の市場をターゲットとしながら、県内での事業展開の拡充に対しても支援をしていくということでございます。
県内での事業展開の拡充に特に力を入れて支援していこうと思っております。
また、そのアドバイザリー・ボードでございますけれども、これを選ぶ目利きがまた必要だということなわけですけれども、
目下のところ産業成長戦略会議の参加メンバー、特に経営者協会の会長さんだとか、そういう重鎮の方々に御相談を申し上げながら、
実際に会社経営を行い活躍されている方々、経済団体などから大体7、8人を御推薦賜ろうということで、
大体8割方、今メンバーが固まっていると承知しております。
県としましては、産業界、金融界、産業支援機関と一体となったこのような取組を通じまして、
地域経済の牽引役となり、雇用の創造につながる、地域経済、地域企業の成長を促進し、
本県経済産業の再生と活性化につなげてまいろうという所存であります。