2月議会質問④「天竜浜名湖鉄道について」

【質問1】「周辺自治体と連携したBDFの利用の推進について」
最近は県庁をはじめ多くの自治体で、公用車などに廃食用油を精製した
バイオディーゼル燃料、通称BDFを使用しており、故障や問題もなく、
経費節減につながっていることは周知のとおりである。
昨年6月、国内で初の鉄道車両を使ってのBDF100%の走行実験が
兵庫県の北条鉄道にて行われ成功したが、昨年の原油高騰により大きく
燃料費の支出が増えた天浜線にとっても、BDF燃料の導入を検討すべき
と考える。
 また、沿線の浜松市において「バイオマスタウン構想」がスタート
するなど、BDF精製は実際に行われていくことから、経費節減や
沿線市町との共栄をめざす天浜線の新経営計画にまさにどんぴしゃり
であり、是非、導入について沿線市町と具体的に協議していくべきと
考えるが、御所見を伺う。

【回答】
 天浜線は県内で唯一ディーゼル車両にて運行され、
年間約650キロリットルの軽油を消費していることから、
バイオディーセル燃料の活用は、地球温暖化の防止に寄与する
環境対策の観点からも大変有効であると考えます。
 ただ、燃料配管の劣化やトラブルが発生した際、
メーカー補償が受けられない等の問題点は指摘されていますが、
長期的には解決できる問題であるだけに、今後沿線の浜松市や
天竜浜名湖鉄道、メーカーなどと協力してBDFの活用・導入に対して
前向きに取り組んでまいります。

【質問2】 「天竜浜名湖鉄道㈱の経営体制のあり方」
2月議会冒頭の知事所信表明によると、
天浜線の次期社長は近隣鉄道会社である遠州鉄道から招聘する
ということであったが、これをベストの選択とするため何点か確認する。
まずは、この招聘を誰がどのような形で決めたのか、
内部のプロパーの昇格という選択肢は検討しなかったのか、
なぜ外部からの招聘に至ったのか、なぜ遠州鉄道にお願いすることに
なったのか、遠州鉄道からおいでいただくかたが鉄道の未来を真剣に考え、
社員と一丸となって再生計画に取り組んでいただける確信があるのか、
あってはならないことだが、出向感覚でおいでになることはないのか、
一生懸命に働いている社員の皆さんとの意思疎通、一体感をどのように
醸成していくつもりなのか。
 新経営計画の要となる大切な次期社長の人事だけに、
経過の確認と今後の県のかかわり方、また、天竜浜名湖鉄道の理想的な
経営体制のあり方についてどのように考えているのか伺う。

【回答】
天竜浜名湖鉄道は、昭和62年の開業以来、
地域の公共交通として重要な役割を果たしてきておりますけれども、
自動車交通の発達とか学生利用者の減少などによって、
非常に厳しい経営環境が年々続いて、経営も急速に悪化の一途を
たどってまいりました。
こうした中で、この天竜浜名湖鉄道は、地域に根ざした鉄道として、
将来にわたってその幅広い役割を果たしていくために、
第三セクターとしての特有な甘えを排除し、経営陣と社員が
一体となって経営改善に向け努力することを基本方針とする
新しい経営計画を策定いたしました。これに対して、県は、
新経営計画の円滑な推進と目標の実現のためには、
鉄道経営のノウハウを有し、企業立地や観光施設、交通事情など、
地域の課題や実情に明るい経営者による運営が不可欠と考え、
沿線市町との総意をもって、地元の鉄道会社である遠州鉄道株式会社に
適任者の派遣を要請致しました。
これに対して遠州鉄道は、経営状況等について詳細に検討した上で、
相当な決意を持って承諾していただいたものと考えております。
今後、具体的な人選や、新たな経営者が経営能力を最大限に
発揮できる環境の整備について、調整を進めていくこととしております。
実は、開業以来もう22年を経過しているわけでありますが、
この間に、遠州鉄道以外の鉄道会社にも、経営者として適した人を
派遣をというか、派遣というよりも人材を譲ってくれないかということを、
いくつか試みてまいりましたし、また、いわゆる一般公募ということも
検討しなかったわけではありませんけれども、中々、適切な回答が
得られなかったり、あるいは、公募といっても果たしてうまくいくのかと、
全国各地の例を見ておっても、必ずしも成功ばかりでないという
実例などもありまして、これまでそれが実現しなかったわけであります。
そういう中で、昨今のあの地域のいろいろ交通事情を考えておりますと、
これは開業当初から我々も期待しておったわけではありますが、
遠州鉄道との連携、望むらくは、さきざき、将来、遠州鉄道が天浜線に
乗入れてくると、こういうことも期待をしておったわけではありますが、
そういうことも含めて、いろいろ協議をした結果、まだ乗り入れの結論は
出ていませんけれども、将来的にはそういうものについて検討に値する
というような感触も向こう側からも伝えられ、そういうような
やりとりの中で経営者の派遣と言いましょうか、斡旋ということも
出てきたわけでありますので、今回、県としても浜松市をはじめ
沿線の市町の首長さんと協議した上で踏み切ったわけでございます。
今後は、その新しい経営者のもとで、県、沿線市町と連携して、
今ある経営計画をもとに、この天竜浜名湖鉄道の経営改善に
取り組んでいきたいと考えております。
ずっと赤字続きでありますけれども、スタートして10年ぐらい
たったときの、合併前の市町村段階での話でありますけれども、
関係する首長さん方と、この赤字と、この経営の意義の問題について、
いろいろ話し合ったときに、この路線を一旦廃止して、
後にまた復元しようとするときには、莫大な経費がかかると、
それぞれ市町村で公共ホールをはじめいろいろな公共施設を持っていると、
それらは赤字、黒字の議論でいけば、必ずしも黒字でなくても
公共ニーズのために必要だということで、公共的にこれをサポートして
維持管理していると、この天浜線もそういう意味ではそういう部類の
ものではないかと、もちろん収支合い償うか、あるいはそれ以上の成果が
出ることは期待するけれども、赤字が発生しているからといって、
短絡的にこれを廃止するというようなことは、地域の足の確保、
さらには将来的に交流人口の獲得ということを考えると、
短絡的な結論は避けようという経緯があって、今日に至っております。
先ごろ三ヶ日地区でDMVの試験運行も致しましたが、
今後このような新しい運送システムなども導入の可能性も見えて
まいりましたので、そういうこととも相成しながらやっていけば、
何とか地域のニーズに応え、しかも過重負担にならないで維持できる
可能性もあるのではないかと、今しばらくそれに賭けてみる価値がある
というのが、県、並びに沿線市町の首長どうしの今日時点での
考え方であるということで、御理解いただきたいと思います。

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