多様な人材育成のための公立高校の特色化について
(1)類型化の推進
質問要旨:
現在、県内高校では、グローバル、芸術、スポーツなど特色ある類型を展開している学校があるが、
多様な人材を育成するためにはもっと増設をするべきと考える。
設置にあたっては各高校が独自に取り組んできた教育を昇華させる形がベストであり、
学校所在地の地域環境、グラウンドの広さなども考慮すれば、類型化すべき適正校が浮上し、
さほど困難ではないと考える。
また、静岡独自のもの、例えば、林業にかかわる専門的学問の基礎を学ぶことができる学科や、
人材不足の看護師を養成するために、近隣の病院や浜松医科大学と連携した公民連携型の「実地型看護科」、
県立大学や文化芸術大学の付属高校とまではいかなくても、高大連携型の類型があってもよいと考えるが、
多様な人材育成のための類型化について、教育長の所見を伺う。
答弁内容:教育長
多様な人材育成のための公立高校の特色化についてのうち、類型化の推進についてお答えいたします。
県立高校の学科や類型の編成は、学校経営目標を具現化し、特色や魅力を作り出す、
学校運営の重要な要素であると考えております。議員御指摘の国際科、芸術科、スポーツ系学科などは、
学校の大きな特色となっているほか、農業、工業、商業などの実学系の専門高校では、
生徒のニーズや地域の産業界の要請に応え、必要とされる技能に合わせた特色ある学科を設定し、
地域の後継者となる人材の育成に貢献しております。
また、県立高校の9校に設置する総合学科では、特色ある学科とは対称的に、
入学後、学校や地域の特色に合わせて設定した多くの系列の中から、興味・関心や将来の志望に合わせて、
学びたい分野を選択することができる、多様な学習機会を希望する志願者が増えております。
県教育委員会では、本年8月の産業教育審議会の答申において、芸術、スポーツ分野も含めた
実学のあり方について提言をいただいたほか、12月の総合教育会議でも、実学の奨励を議題とした協議が
行われる予定であります。
今後、県教育委員会といたしましては、この答申の実現を目指すとともに、
総合教育会議の結果にも対応し、地域間のバランスや静岡県の独自性などにも配慮した学科や類型を
配置することにより、県立高校の特色化を促進してまいります。