原発の将来を議論する覚悟。

福島第1原子力発電所がいまだ完全に安定しません。
今日も作業されているかたが被爆されたとのこと。
報道によると「作業の手順まちがい」とのことですが、
軽度であることを祈っています。

以下、少し原発についての私見を述べておこうと思います。

今日の被爆事故でもわかるように、原子力発電所というのは
とてもデリケートで難解なシロモノであることはまちがいありません。
原発の安全性は「停める、冷やす」をできれば大丈夫、
ということですが、これがなかなかデリケートなのです。

信頼できるかつて第一線の原子力技術者であった人間いわく、
『原子力発電所というのはガラス細工だよ』ということはまさに真理。
ただ、その一方で原子力発電がなければ、現在日本の電力を
まかなえないという厳然たる事実があることも、これまた真理。

今後、「原発不要論」が噴出することでしょう。
その背景も心情もよーくわかりますし、
それができれば理想であると私も思います。
しかし、現実との折り合いをどうつけてゆくか。
これは看過出来ない現実です。

川勝知事もそのあたりよくわかっておられます。
今日の3号機稼働の「十分な安全確認の上」という条件付ながらも
容認する方向性を打ち出したことと、新たな6号機の建設と
プルサーマル計画には、「凍結」というかなり厳しい態度には、
そのあたりの原発のおかれた現状と未来を示唆しています。

今後、原発のコトは議論噴出するでしょう。
当然これだけの不安要素を日本国内のみならず
全世界に影響を及ぼした以上、「原発全廃」も視野にいれて
大いに議論すべきだと思っています。
ただし、
新エネルギーの開発に今後力をいれてゆくことは当然ですが、
原発廃止を語るには、現実問題として「日本は深夜は全国的に停電」
くらいのことは覚悟して議論にはいるべし、と感じています。
いま、被災地のかたがたがつらい思いをされている
”寒く冷たい漆黒の闇”を味わうこともいとわないくらい、
毅然とした覚悟で未来の電力のことを、
国民的議論として話しあいましょう!

目先の便利さを追い求めるだけでなく、
将来をしっかり見据えて、ひとりひとりが覚悟をもって
議論に臨むべきときがきたのだと私は思っています。

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