川勝知事が訪問先の沖縄で「日米防災協定」締結の必要性を訴えました。
これとても重要なことです。
今回の東日本大震災でも、大津波発生後即オバマ大統領からの命令が下り、
アメリカ軍が動き出しました。艦船、航空機、海兵隊など、そして特殊部隊も
が東北各地に展開をする体制が整ったにもかかわらず、
「日米防災協定」がないがために、政府も県や市町も米軍の
救助のための展開をすぐに受け入れられず、被害の拡大を招きました。
日本には自衛隊がいますが、自衛隊だけでは限られていますし、
発災時は、一刻を争う状況であることは間違いなく、猫の手も借りたい
修羅場があるにちがいありません。
そんなときに、十分な装備や人員や物資、組織力を持つ在日米軍が
助けてくれることはどれだけ大きな助けになることか。
東日本大震災の尊い犠牲による教訓は、決してムダにしてはなりません。
ゆえに、今回「日米防災協定」の必要性を川勝知事が叫ぶのは
しごくまっとうなことと考えています。
ましてや、静岡県は「次の修羅場」になることが濃厚な地域です。
当然、その地域のリーダーとしたら、「できる準備はすべてやる」
そんな姿勢であるべきで、今回の提案は知事のすばらしい先見性だと
感じています。
では、なぜ沖縄か?
沖縄の仲井間知事に「日米防災協定」の必要性を説明したとのことですが、
報道によると仲井間知事からは、歯切れの良い反応はなかったようです。
でもこれは、米軍の存在そのもので永年ご苦労をしていただいている、
沖縄の県民感情からしたら無理からぬことです。
でも、川勝知事がこの構想をいきなり政府にではなく、
まずは”そんな苦しい思いをしておられる沖縄県だからこそ”
誤解のないように、なにとぞ全国民の安全安心のために、もしもの備えのために、
何卒ご理解をいただきたい、というお互い県民を思いやる心の上にたっての
配慮であると私は感じています。
さて、「日米防災協定」について政府はどう受け止めるのか。
まずは、こういう大切なことから迅速に動いて欲しいと
強く求めてゆきたいと思います。