議論が続いている「浜岡原発の再稼働の是非を問う県民投票条例案」
について、今朝の新聞紙面などマスコミでも
修正案の内容や調整作業がオープンになってきましたので、
少し整理して情報開示しておきますね。
10月2日に民主党・ふじのくに県議団としては
『不備の多い原案は否決』というところだけ会派で一致をみました。
それ以降の対応についての議論は『封印』という表現をされましたが、
野沢義雄会長のここまでのご労苦は並大抵のものではなく
徹底的な議論を積み上げ、最終的には身体を張って責任を果たされ、
大局を見通すことができる傑出したリーダーとしての
見事なご判断であったと思っています。
その後の対応については、
議員の考え方や諸事情を抱える議員への配慮もあり、
修正案提出作業はストレートに対応のできるメンバーであたっています。
池谷晴一政調会長以下本会議提出のできる6名とプラスα。
8月から長い間勉強し議論してきたこと、
また、さまざまなみなさまのご協力やご教示もいただいて
長時間かけて準備してきただけに、とても完成度が高いものができています。
ただ、修正案の内容は、かなり県民投票の実施までのハードルが
高いことを思い知ることになる内容になっています。
でもそれは、実は法律が巧妙にそうさせているのです。
それはつまり、
「県民投票などさせてたまるか。あくまで国が地方をコントロールするんだ」
という中央政府および霞ヶ関官僚群の知恵の結集である法律というものは、
結局はすべてそこに帰結する、「中央が地方を支配する」という
強い意志の表れだということなのです。
それをあぶりだすだけでも、
我々地方主権をめざす地方議会がかかわる価値が
十分にあると思っています。
修正案の全容が明らかになるときに、ぜひそういう観点でも
ご覧いただければありがたいと思っています。
その高邁な精神も注入された修正案は、
あくまで有志での提出となる予定なので、
自民党も含めたより多くの議員が提出者となることが望ましいのですが、
その第一段階として、本日から総務委員会で始まる
この条例案に対する集中審議が大切になります。
参考人のみなさまが何を語られるのか、
それに対して、総務委員かどう委員会審議に取り組むのか。
反対する議員にも賛成する議員にも当然理由があります。
みな苦しみぬいた末での結論だと思いますが、
県民のみなさまには、その理由の本質をしっかり汲み取って
いただければありがたいなあ、と思っています。
ただ、原案に不備が多いことはみな一致することですので、
そこから修正案に踏み込むか否かで判断が分かれるところです。
その判断が、自分自身の苦しみぬいた血の出るような結論か否か、
それが議員の資質だと思います。それも見抜いていただきたいと思います。
今後この条例案の結果はどうあれ、
静岡県議会に議論を巻き起こし、多かれ少なかれはあるにせよ
議会の資質の底上げにつながっていることは間違いありません。
その点に関して、署名集め、提出にご苦労されたみなさまに
感謝をいたしておきたいと思います。
『議会制民主主義を補完する新しい民主主義のかたちができるかどうか』
『疲弊した中央集権体制に対する地方からの痛烈な指摘』
その点についての議論が少なくともここ静岡から始まったことは
大いに意義があることだと感じています。
議会会期も残すところあと1週間。
ここからが大詰め、剣が峰です。
どうぞ日本全国からご注目をいただきたい議論になると思います。
ぜひみなさま静岡県議会にご注目を!