一般質問⑪防潮堤の整備について

防潮堤の整備について

【質問要旨】
具体的に静岡県の海岸線を見てみると、
海岸やその背後の状況によって整備する防潮堤の位置や構造が異なる。
それを具体的にどう考えるか伺う。
さらに国との連携や協力を求める必要がある場所もある。
国道1号浜名バイパスは、浜名湖今切口の東西で
保安林区域の前面に張り出す形となっており、
ここでは、浜名バイパスの嵩上げ等も有効な手立てと考えられる。
現実的な対応として、道路管理者である国の協力を求めるべきである。
また、遠州灘海岸全域で砂浜の消失が顕在化している。
これについても国の「天竜川ダム再編事業」などと連携した
砂浜再生計画も勘案したうえで、防潮堤整備計画を立案していくことが
必要と感じるが、県の所見を伺う。
また、より良い防潮堤整備をするためには、
さまざまな技術や工法をより多くストックしてゆくべきである。
そのための窓口の一元化や調査研究体制も整えるべきと考えるが、
所見を伺う。

【長島交通基盤部長】
東日本大震災を受け昨年末に施行された
「津波防災地域づくりに関する法律」では、
将来起こりうる津波災害の防止・軽減のため、
海岸防潮堤等の整備に加え、道路など既存の盛土構造物の
有効利用も含め、ハード・ソフトの施策を組み合わせた
「多重防御」による「津波防災地域づくり」を推進する
こととしています。
議員御提案の、海岸沿いを走る国道1号の嵩上げにつきましては、
「多重防御」の観点から津波防護の有効な手段のひとつと考えられます。
しかしながら1日の交通量が4万台を越える幹線道路であることから、
バイパス老朽化に伴う再整備に併せた対応など、
今後、中部地方整備局との連携を密にしつつ、
可能性について検討してまいります。
また、浜松地域の防潮堤整備では、
保安林等の嵩上げによる自然景観に配慮した盛土を基本と
考えておりますが、現在、中部地方整備局と連携して進めている
砂浜や砂丘の保全対策も考慮して位置を決めるとともに、
想定される津波に対し安全で、その機能が十分に発揮できる構造を、
地域ごとの現状に配慮しながら、検討してまいります。
県といたしましては、国土交通省から示される技術指針や、
東北の復興事業等で活用されている新技術の情報を河川砂防局で
一元的に収集、管理し、今後、県内全域を対象に策定する
津波対策アクションプログラム(中長期対策編)において、
地域ごとに最適な構造・工法を採用した津波対策施設とすることと
しております。いずれにいたしましても、県民の生命と財産を守るため、
一日も早く津波対策を実施し、安全・安心が実感できる
防災先進県の実現に努めてまいります。

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