殻を破る必要性

私たち静岡県議会議員は、
当然のことながら静岡県の職員のみなさんと
さまざまな議論することが多いのですが、
感じることはふたつ。
ひとつはお世辞でもなんでもなく事実として素直に
「優秀。やはりこのひとたちは静岡県の頭脳であり宝だ」と思うこと。
で、もうひとつは「でも、ものたりない」ということ。

『役人だから』と言いたいかたはたくさんいるかもしれませんが、
この地域間生き残り競争が否応なくはじまってしまった現在において、
「言われたことだけやればいい」とか
「担当内のことだけやるのが仕事。その中でだけ考える」
という固定観念にとらわれている時代の激流に気がついていない
県職員がいまだ存在することが、非常に残念でなりません。

せっかく川勝知事が、
”世界のなかでの静岡県のあるべき姿”を大局的に描こうとしているのに、
実際の作業にあたる職員のみなさまが殻を破れないと、何の意味もありません。
これは、”知事のため”とか”うるさい議員がいるので”などという
狭義なことではなくて、平素より警鐘を鳴らしているとおり
現在日本のカオスのなかで、静岡県が生き残るためであり
県民のみなさまの未来のためであるのです。
議員も職員も共通して言えることは、
間違いなく最初は
『県民のみなさまと静岡県の明るい未来をつくるためにのため働きます』
という、熱い思いを持っていたはずです。
それがいつしか日常に埋没して、原点を忘れてしまっています。
”誰のために仕事をするのか。どんな使命感をもって仕事に取り組むのか”
が問われているのであって、議員も県職員も資質を試されています。
だからこそ、厳しく考え、常に緊張感をもって行動するのであって、
もしそれを感じられないのであれば、
公僕としての今の仕事をやめたほうがよいということだと感じています。

まして、「企画」などのクリエィティブでなければいけない
ポジションにいる人間は余計その資質が問われます。
あちこちから、人のやっている仕事や前例のある仕事のコピーを
持ってきて、まとめてホチキスすることなんて、
誰でもできることです。
もし「それでよし」としてるのならば、
即刻、自らそのポジションを辞するべきですし、
そんな感性しか持ち合わせないのであれば、
また違うポジションでその優秀な能力を活かすべきなのです。

人事とは難しいものだとは思いますが、
「適材適所」ということが、この厳しい時代には必須です。
県庁においてもそんな人事ができないのであれば
それは県民のみなさまに対して申し訳がたちません。

ただでさえ厳しい県民のみなさまの議員や公務員への視線です。
しっかりと県民目線に立って、ときには心を鬼にして、
自己を律してゆける静岡県であるべきと思う今日この頃です。

緊迫感をもって、常に時代のニーズにあった”殻破り”を意識して
日々取り組んでゆきたいと思います。

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