都議選所感

東京都議選が投開票。
都民のみなさまの明快なメッセージが込められた結果になったような気がします。
自民党、公明党は全勝。
これは政権与党への「信任」としてよいでしょう。
また全勝というのがわかりやすいです。
ただし、ある意味「自民」「公明」ならという○という
”決めつけ票”ですので、候補者の”政治家としての資質”の部分を
キチンと審理眼をもってみていただけているかどうかは疑問ですが。

で、第3党に躍進した共産党。
驚愕の思いをされているかたがたもいらっしゃるようですが
「反自民・反与党票」と「反原発」の受け皿になりましたね。
「ぶれない」というところも評価の対象だったのかもしれませんね。
これは、先日の浜松市中区の県議補選での共産票の出方が
予想以上だったので、”候補者が元衆議院議員で知名度があったからかな?”
と思っていたのですが、これではっきりしましたね。
これは、裏返せば民主党他の野党が信用されてないという証左でもありますが・・・

みんなの党。
躍進ですね。愚直なまでに筋を通すことが評価されていますね。
ただ、惜しむらくはまだ”玄人好み”の党ではないかという感想です。

対照的なのが、維新の会。
石原代表の東京でこの結果は厳しいでしょう。
これ以上はコメントを控えたいと思います。

さて。問題の民主党です。
弟4党に転落です。
選挙中東京から『逆風がやんできた気がする』という声が聞こえてきましたが
”えーそうかなあ・・・”と思っていました。
なので、この結果はやはりなあ、という思いです。
世の中の民主党への風はまだまだ冷たいのが現実です。
部内者である、私ですらそう感じているのですから
一般有権者のみなさまは余計そうであって当然です。
失礼ながら「失政」の烙印を押されたかつてのリーダーが
”昔の名前ででています”よろしく、前に出ていてはだめでしょ。
「新生・民主党」をめざすのであれば、
いままで無名でも、資質に優れた優位な若手が
先般の苛烈な総選挙をくぐり抜けてきているのですから
もっと登用すればいいのに、それができないでいるところが
「民主党は変わっていない」という痛烈な批判票となっているのだと
静岡県にいてもひしひしと伝わってきます。

変えることの大変さ、ご理解をいただき、信用を取り戻すことの大変さは、
私も県連幹事長をこの半年やらせていただいて、痛切に感じています。
”身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ”という言葉がありますが、
そのくらいの覚悟、いや、それができないとダメなんだと思います。

県民のみなさまにはご理解いただけたかどうかわかりませんが、
先の県知事選挙では、民主党県連は建前やプライドなどではなく
”県民のみなさまのための政治をつくるために”という一心で
「党」を捨てて、県民の会の一員として川勝知事の再選のために
黒子に徹して、あえて一番きつい部分を受け持ちました。
知事選挙はおかげさまで勝たせていただきましたが、
圧勝の陰で、本当にさまざまな支援者のみなさまにご理解いただける
選挙をつくるための裏方仕事は、本当に大変な選挙でした。
私の経験した多くの選挙のなかでも特筆ものの大変さでした。
・・にもかかわらず、『民主党にとっては特になんの利もない』
というマスコミのご評価です。でもこれで当然。
私たちは”見返りを求めず”という姿勢でこの選挙に臨んだので
その評価をいただけたのはまさに、”我が意を得たり!”です。

ただ、我々には”爽快感と夢と希望”が与えられた気がします。
政治とはもともと「利他の精神」のなかであるべきものです。
そこに「党利党略」を持ちこむのひとたちがいるので、
なんとなくイヤな感じを与えてしまうのであって、
まずは純粋に”何のために政治を志したのか”という原点に
帰って考えればよいことなのに、と私は思います。
『ふたたび地域から』というスローガンを民主党は掲げています。
私たち静岡県連は、細野幹事長を輩出している県連として
それを具現化している、してゆく所存で県連運営に取り組んでいます。
まだまだ、途上ではありますが”確かに前に進んでいる”という実感はあります。
”泥と汗にまみれて働くこと。”
ここに勤労の実感があり、達成感があり、生きている実感があります。
そんな生活感のなかからでてくるのが、求められる政治だと思います。
それを「地方がリードしてくれ」というのが『ふたたび地域から』では
ないのか、国会本位ではなく地方の現場から政治を組み立てよ!
と、党本部にメッセージを送りたい思っています。

民主党はそんな精神が宿る政党になれれば、
きっと「新生・民主党」として新たな未来があるのかもしれません。
でも、できなければ、賢い国民のみなさまの審判がまたしても下されることと思います。

変われるのか民主党!?
ヘンな言い方ですが、”注視”してゆきたいと思います。

・・・そんな「都議選所感」です。

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