川勝知事が学力テストの上位校86校の校長名を公表。
私としてはこれを了としたいと思います。
問題になった下位校の公表ではなく、上位校であったことは
頑張ったものは報われるべきであるし、”あるべき競争意識”が欠落していると
小学生の親として痛切に感じていただけに、公表には好感を持っています。
一部に公表することに疑問を持つ教育関係者もいらっしゃるようですが
私としては、県議会議員にしていただいてから6年にわたっての数々の議論や
現場の学校視察や先生方や保護者や関係者のみなさまとの議論を経て
教育委員会事務局と教育現場の意識が乖離している問題点などを直視してきただけに、
今回の教育委員会事務局の危機感のなさやスピード感なさ、緩慢な対応ぶりと、
考えられない対処に対して本当にあきれていただけに
厳しいですが、このくらいの荒療治は必要です。
これは、強い意志をもって申し上げたいと思います。
ただ、本当に大切なことはこんなことではありません。
基本的にこどもたちの学力向上のために静岡県が一丸となってどう取り組むか。
また、学力だけではなくこどもたちの育ちをどうしてゆくのか。
今回は、その議論の始まりととらえなければなりません。
『学力テスト対策に模試をやればいいのだろ』と短絡的ことをおっしゃる教育者が
いらっしゃいますが、”そのお考えがまちがいですよ”と申し上げたい。
高知県のように現場の教師も巻き込んで教育界が一丸となって
こどもたちが、自ら学習意欲を高めてゆけるようなプリントや各種教材を
独自につくっている県もあるなかで、静岡県の危機感のなさが言わしめる言葉ですから。
「テスト対策」でなく「こどもたちの学習意欲を高めること」
「勉強の楽しさを教えること」ができれば、成績はついてくるものです。
なぜ、そういう凛とした教育指針をたてて
教育者ひとりひとりに植え付けてゆくことができないのか。
今年度最下位となってこうして話題になっていますが、
ここのところずっとズルズルと成績が低下し続けている事実こそが、
大きな問題としてとらえなければなりません。
「静岡県の教師の指導力の低下」ととらえるのか、
一部で指摘のある「静岡県の教科書・教材の質が悪い」ことに問題があるのか、
そういったことをひとつひとつ丁寧に検証してゆくことこそが、
これからの「静岡県の教育改革」であるべきです。
多角的に、また多層的に議論を深めてゆかねばなりません。
険しい道だとは思いますが、我々が前に進むしかありません。
こどもたちの未来のために。