クリミア半島がまたしても動乱のきっかけになるのか、緊迫の度を増しています。
かつて”バルカンの火薬庫”と呼ばれたバルカン半島にも隣接し、
黒海を挟んでイスラム教徒とキリスト教徒の対立の舞台ともなったこのエリアでの
緊迫感はあまり好ましいものではありません。
とくに、今まさに「平和の祭典」であるはずのオリンピック、パラリンピックの舞台が
同じ黒海沿岸のソチで開かれている真っ只中に、この状況は残念でなりません。
ロシア、ウクライナの当事者はもちろん、英米をはじめとする西欧諸国も
軍事衝突を避けたいのは共通認識でしょうが、現場からはきな臭さが漂ってきます。
「ナイチンゲールの伝説が生まれた地」であり、
「悲惨な第2次世界大戦の終幕を決めたヤルタ会談」の地であり、
その他多くの歴史をつくってきたクリミア半島ですが、
苦く悲しい歴史がまたつくられることがないことだけは、
こころから願ってやみません。