教育委員会改革について
(1)教育委員会制度
質問要旨:
4月からスタートする新教育委員会制度について、首長が関与し教育委員長と教育長が一本化されるが、
現教育委員長として何を望み、何を懸念しているのか、教育委員長の所見を伺う。
溝口教育委員長答弁要旨:
教育委員会改革についてのうち、教育委員会制度についてお答えいたします。
報道にもあるように安倍教育長が辞意を表明されました。
大変残念なことではありますがご本人の意志は固く教育委員会ではご本人の意志を尊重いたしました。
とはいえ安倍教育長の辞任は、教育行政の新しい一ページをめくることになるかと存じます。
すなわち新しい教育委員会制度では、教育長と教育委員長が一本化した新教育長を置くことにより
、教育委員会における責任の所在が不明確であるという従来の課題が解消し、
教育行政の第一義的な責任が新教育長であることが明確になると考えております。
よって、今後新教育長が就任されれば私の教育委員長としての職は自動的に消滅することになります。
教育委員会制度における首長の役割については、総合教育会議を通じて、
教育委員会と連帯して教育行政に当たる仕組みが整うこととなり、今まで以上に首長の影響力も大きくなり、
よりダイナミックな教育行政を展開できることが期待されております。
とはいえ、このような新しい制度の下においては、
新教育長が知事のイエスマンでは教育委員会が形骸化してしまい現行制度の問題を解決したことにはなりません。
新教育長は中庸の精神をもって知事、文科省にも是々非々がいえる人材であることが大事であると考えております。
さらに教育委員会には、レイマンコントロールを忠実に実行できるよう教育問題について
意見をはっきりと述べることのできる「強さ」と「インテリジェンス」これが今まで以上に求められるとともに、
教育の課題を克服していくための、政策立案能力が問われることになります。
先日、市教育委員会との会議があり、新教育委員会制度の移行にあたっては、不安に思っているということでした。
とりわけこうした不安を払拭するために、これまで以上に市町教育委員会との対話が不可欠であります。
4月から教育行政に係る施策をより効果的に行い、大きな成果を得るためには、
知事や市町教育委員会との対話と連携を一層重視し、教育行政の方向性を共有してまいりたいと考えております。
【阿部卓也再質問】
質問要旨:
溝口教育委員長が答弁された課題について、
もう少し掘り下げて具体的な解決策や取組むべきことについての所見を伺う。
溝口教育委員長答弁内容:
とりわけ、引き続き議論しなければ行けないことは、
4月から設置される総合教育会議において、教育委員会内では解決できない問題、
例えば、学校の統廃合やコミュニティ・スクールのあり方や、
どのようにして地域とともに学校づくりをしていくか、学校は地域の文化の一つでもあるという意識づけ、
そして共通認識をもってゆくということ、そういったことについて、
4月から総合教育会議で、より深く議論をしてまいりたいと考えております。