あるかたのご講話のなかでこんな話をお聞きしました。
「なるほど」と思うところがありましたので、
ブログを通じてみなさまにもお伝えしておきたいと思います。
『・・・私は大の焼酎好きなのです。
それを知っている知人が、なかなか手に入らない「幻の焼酎」と
いわれる焼酎を去年の誕生日にくださいました。
うれしくてうれしくて、床の間に飾って毎朝毎晩ほんとうにいとおしく
眺めていました。で、ついに先日遠来の客人がいらした折に
封を切り美味しくいただきました。ほんとうに美味しかった。
・・・昨日、そのカラの幻の焼酎のビンが庭にころがっているのを
発見しました。妻がゴミにだすつもりで外に置き、雨風にさらされ
泥まみれになっていたのです。
私は、ふと愕然としました。
中身があるときは、床の間に飾りあんなにも大切にしてきたのに
中身がなくなったとたん、その存在を忘れ、外見に何の変化もない
幻の焼酎のビンはいまや泥まみれのゴミだ。
つまり、中身が大切なんだ、と。
外見だけにとらわれることなく、何事も中身が大切ですよ。
そんな人間になってください。それを子どもたちに教えてください。』
大人になって、社会のなかにいると、
よくありがちな事象を、ご自身の体験に重ね合わせて解説された
ご講話でしたが、なるほど人間というのは知らず知らずのうちに
「本質」を見失うものなのだなあ、と実感するお話でした。