静岡市内で開催中のSPAC主催「ふじのくに?せかい演劇祭」を視察してきました。
まちなか開催の「ストレンジロード」は明日から7日までですが、
今日は駿府城公園開催の「フエスティバルgarden」と
”演劇の力を広げるには?”の広場トーク、
そしてギリシャ悲劇「アンティゴネ」公演を見てきました。
SPAC(静岡舞台芸術センター)は、
shizuoka performinng arts center の略称で、
静岡県営の劇団および専用劇場を複数持つ演劇専門家集団です。
県営劇団を持つのは国内でもほとんど例がありませんが、
SPACは、今や日本を代表する劇団として世界の評価をいただくまでになり、
その名を世界に「ふじのくに静岡県」の存在とともに轟かせています。
世界最高峰の演劇祭と言われる、フランスの「アビニョン演劇祭」にも
何度も招聘されていますが、今夏は、この「アンティゴネ」をひっさげて
堂々のオープニングを2000人収容のメイン舞台で飾ります。
今回はその、フランスの舞台「法王庁中庭」を模した設えの特設ステージを
駿府城公園に設けての公演でしたが、すばらしいものでありました。
宮城総監督のメッセージ性あふれる演出により、
現在世界に渦巻く「善」と「悪」の2者に分けたがる風潮、
そして死者までもを、あくまで「善」と「悪」にするという考えに疑問を呈し、
権力を握った者の「権力欲」や「デマゴーグ」、人間皆が持つ「愛憎」や「恐れ」、
そして「死生観」などを、舞台の設えや舞台装置やさまざまな演出で描き出しています。
この公演はGW中、まだ5日~7日の18時30分開演で続きますので
ぜひお時間の許す方は観劇されることをお勧めいたします。
たぶん、演劇の深さとその強いメッセージ性、そして県が劇団を持つ意義などを
感じていただけると思います。
詳しくは
SPAC 054-203-5730 までお問い合わせください。