安倍総理が「テロ特措法」の延長問題について
「海上自衛隊による洋上給油は国際公約。
ゆえに(洋上給油を継続させるための)特処法が延長
(もしくは同内容の新法成立)ができなかった場合、
(内閣総辞職などの)責任をとる」と明言。
アベさん、「ちょっと待ってよ」です。
もともとイラクやアフガンなどの紛争地域からの撤退を
どうするかをきめるのは主権国家たるそれぞれの国の
厳然たる権利であり、
それをどうするかを論ずるのが今日からはじまる国会であり、
そのまえに「先制パンチ」のつもりなのかもしれませんが、
一国の総理が「責任をとる」のは、この問題だけではなくて
7月の参議院選挙で自民党惨敗の原因にもなった「格差問題」や
「年金」に代表される「内政」についての議論が大きなウエートを
占めるべきで、まるで、アメリカの圧力に屈したように
「特措法延長」の成否にしぼったこの発言は理解しかねます。
永田町政治の場合、世論の動向をつかむために
「アドバルーンをあげる」など、手練手簡で権力の保持のために
さまざまな「裏」のある言動が繰り返されますが、
私には、今回はどうも「その場の勢いで」「口が滑った」「思い詰めた」
類の発言のように聞こえてしまいます。
少なくとも、「不退転の覚悟を示す」ということであれば
海外でこんな重要な発言をするのではなく、
ちゃんと国民を向いて発言をするべきで、
やはり、大変失礼ながら、よく揶揄されているように
「空気が読めない」のでは、と感じざるをえません。
私自身も含めて、
政治家はその重責に耐えうる「器(うつわ)」を持たなくてはならず、
その「器」は個人の才能・センズはもとより、
修羅場をくぐり汗をかいて修練をし、ときには一敗地にまみれても
さまざまな勉強を繰り返し、ひとの話しをよくお聞きし、
自らの信念と信条をより磨き上げ、大いなる胆力を養ってこそ
はじめて「器」は大きくしてゆけるものだと考えています。
政治家とはそういう気構えでことに臨まねばなりませんね。
安倍晋三総理大臣。
日本国の総理大臣として、政治家として
真価が問われる国会です。
日本のための政治をみせてください。