私は下手なのですが、野球が大好きなのです。
毎年少年野球大会の開会式にお招きをいただきます。
球場のあの土を踏みしめると、いつもながら本当にワクワクします。
純粋に白球を追いかけるこどもたち。
ピッチャーの、そして迎え撃つバッターの真剣なまなざし。
いまも野球は少年の心を虜にしてやまないスポーツなんだな、
と痛感しつつグランドをみつめます。
今日は、こどもたちにはちょっと長話になってしまいましたが、
「一粒万倍」という言葉を贈らせていただきました。
もともとは、暦にある(一粒万倍日)「一粒の米が万倍になる縁起の良い日」
などでご存知かと思いますが、今日はその「一粒」を「汗の一粒」に
なぞらえて、この言葉を贈りました。
野球の守備では「バックアップ」という一見ムダな動きの連続です。
ゴロの飛んだところの後ろに「万が一」に備えて回り込む、
ファーストへの送球がそれたときに備えて、カバーに走る。
だいたいはムダな徒労に終わるのですが、
ときにその全力でカバーに走ることが生きることがある。
そんなとき、エラーした人間は「ありがとう。助かった」と
心底思い、カバーした人間は「達成感と自らの存在意義を知る」。
野球というスポーツは、ただ単に技術や勝敗だけのスポーツではなく、
この「仲間のありがたさ」や「世の中にムダなことなんてない」
ということを知ることができる。
「一粒の汗」を惜しむ者は、万倍の喜びや達成感、存在意義を知ることが
できず、仲間も得ることができないだろう。
”少年よ一粒の汗を惜しむなかれ”
・・・と、自らの経験則から
こころからの言葉として魂をこめて伝えたつもり、でした・・・
終了後、今年少年野球チームに入った小学2年生の息子から
「パパの話長い!」と文句・・・・
自らも”一粒の汗”を惜しむことなく、
これからもくさらず努力しよう、
と誓った今日の「一粒万倍」でした。