日本はゴールデンウィークですが、
海外は普段通りであることを忘れてはいけません。
26日にS&P(スタンダード・アンド・プアーズ)が
スペイン国債を2段階格下げしました。
これで、ヨーロッパの債務危機の下振れ不安がふたたび再燃し、
金融市場の動きを注目しておかなければなりません。
怖いのは投機筋の資金がどう動くかです。
日本は、実は次の格好のマーケットになってしまうのではないかという
危険性が指摘されています。
まずは、日本の株式市場の大きさが魅力的なこと。
東証だけでも時価総額は300兆円あります。
そして日本の1日の為替取引額は60兆円。
さらには2012年の国債発行残高は822兆円。
国債発行残高。
その危険性の芽は消費税の動向にも直結しています。
消費税が増税されないときは、国債がさらに発行されることになり、
国債価格は下落します。そして利回りが上昇します。
国債の下落=利回りの上昇 は、国債の利回りを指標としている
ローン金利やプライムレートを押し上げることになります。
つまり「スタグフレーション」です。
もし、こういう感じで金融市場が反応しだすと
これは一転して円安に動き出すことも考えられます。
円安は貿易立国の日本にとってよいではないか、というのは短絡的で、
「物価は上がる一方で給料は上がらない(逆に下がるかも)状況」
が出現しますので、結局このしわ寄せの直撃弾を食らうのは
庶民ということになります。
現在の消費税を上げる上げないという議論は、
本当は、こういうふうに国際経済や金融市場をしっかりにらみながら
マスコミも政治家もキチンとした解説を加えながらすべきなのに、
と本当に情けない思いにとらわれます。
みなさまも、国会議員やマスコミ関係者に会うことがあれば
ぜひこういったさまざまな観点からの予測について解説せよ、と
迫っていただくことが、もしかしたら日本の将来を救うことに
なるかもしれませんので、気にかけていただきますようお願いいたします。
少しはGWの”頭の体操”になりましたでしょうか?