モンゴル公式訪問報告2011夏

7月27日~8月1日までの日程でモンゴルに
170名の静岡県公式訪問団でいってまいりました。

初めての大訪問団でもあり、現地ではさまざまなミッションに
分かれての行程だっただけに、事故やトラブルが心配されたのですが
モンゴルの受け入れ先旅行社であるジェンコ社、および日本側の
旅行社である、静鉄観光、名鉄観光、日本旅行さんの多大なるご尽力、
および本当に大変な準備にあたってきた、県庁担当職員のみなさんの
不眠不休の努力のおかげで、滞りなく充実の訪問ができたと思っています。
まずは心からの御礼を申し上げたいと思います。
ほんとうにありがとうございました!

さて、本題の帰朝報告ですが、盛りだくさんですので分類してご報告致します。

①「ドルノゴビ県との友好提携の締結」
 昨年夏から急速に進展し、秋に赤坂迎賓館で仮調印していた
静岡県とドルノゴビ県の友好提携の本調印式が、
ドルノゴビ県80周年とナーダム(モンゴルの夏のお祭り)にあわせて
知事はじめ70名のメンバーがドルノゴビ県を訪問しおこなわれました。
もともと、これがこの訪問団の最大公式行事であり、
バトトルガ運輸大臣もこの日程にあわせて、国営航空のチャーター便を
仕立ててくださったわけですから、現地での歓迎も最大級で
国賓級の扱いには恐縮致しました。
 ドルノゴビ県は人口約6万人、面積は約11万㎡(北海道+岩手県くらい)
ゴビ砂漠の東側にある県で(ドルノ=東)、地下資源が豊富。
また、モンゴル唯一の鉄道であり、モンゴルを南北を貫通する
モンゴル縦断鉄道も県都サインシャンドを通っており、
さらにはモンゴルを東西に横断する新鉄道の建設も始まっているが、
サインシャンドはその結節点になる、地政学的にも重要なところである。
また、モンゴルが国策として進めるサインシャンド大工業団地の
造成も始まっており、まさにモンゴルの国運を左右する最も重要な県である。
 これらのことから、静岡県がドルノゴビ県と直結したことの意味は
非常に大きく、今後の静岡県のビジネス交流にも大きく寄与できると考えています。

②「教育・青少年交流団」
 知事・教育長などがモンゴル国クランダ教育副大臣と面談し、
青少年交流についてたっぷりと意見交換をしました。
クランダ副大臣は、一橋大学に留学されており日本語は通訳なしでOK。
たっふりと意見交換と具体策の検討ができたとのこと。
 学生の相互交流こそ、将来の強い絆をつくりだしますので、
大いに期待をしたいと思います。

③「医療交流団」
 モンゴル国立病院やドルノゴビ県の病院を視察し、関係者と会談。
かなり深い話し合いと、モンゴルの医療についての見識が得られたようです。
専門性が高い分野ですので、まちがった記述をしないためにも詳細は
控えますが、今後の交流の切り口は見えているようです。

④「農業技術交流団」
 酪農農家、つまりは遊牧民のみなさんや、酪農製品生産者、
国家や県の農業技術者との意見交換や交流をされたようですが、
こちらもかなり具体的な交流策が見えているようです。

⑤「文化交流団」
 「るいの会」さんが、暑い中着物姿でモンゴルのみなさんを魅了して
くださいました。ドルノゴビ県では祝典コンサートのステージにも立たれ
大人気を博したとのこと。モンゴルのみなさんの憧れとなって、
日本への旅行者が増える一助になられたと思います。
 また、モンゴルは実は芸術家が多く、音楽、絵画などのレベルは
とても高いものがあります。今後静岡県の交流の柱のひとつとなるでしょう。
 私も、個人的にいろいろな方法でご紹介をしてゆけたらいいなあ、
と考えています。

⑥「環境保護事業交流団」 
 ひとつは、以前より交流をしていただいていたオイスカのみなさん。
こちらは植林活動を民間レベルで展開を今後もしていただいてゆくことになります。
ドルノゴビのガンフォヤク知事はモンゴルオイスカの会長でもありますので、
心強い限りです。
 もうひとつは、静岡県の林業研究の技術を生かして、
ウランバートルなどの街路樹の整備やモンゴル国の各地の植林などを
お手伝いしてゆくということです。こちらは、県とモンゴル国のレベルで
大きな事業でもありますので、まずは具体的な調査研究が大事です。

⑦「ビジネス交流」
 今回インフラ整備と貿易、投資などを中心に民間企業のみなさまに
訪問団にご参加いただきました。事実上、今後のモンゴルとの交流の中心に
なられるのがこの民間のみなさまです。
 中部電力さんは役員を送り込んでいただき、モンゴルの火力発電所を視察されたり、
資源エネルギー副大臣等との会談などを経て、
最後にはバトトルガ道路・運輸・建設・都市計画大臣から
『石炭を静岡経由で試験輸送する』という約束も取り付けた成果がありました。
 また、「ビジネスセミナー」も開催され、参加された民間企業のなかには
滞在中に即オファーがあったというようなところもあり、
ビジネスチャンス満載のモンゴルであることをあらためて実感されたと、
参加したみなさまが口々におっしゃっておられました。
 今回参加を見送られた企業のみなさまはとても残念でしたが、
このモンゴルのスピード感についてゆけるダイナミックな経営感覚があられれば、
今がチャンスだと思いますよー!
 今後の展開に期待大のビジネス交流でした。

⑦「観光交流」
 公式日程で、観光協会との意見交換会もあり、具体的な話し合いが
もたれたことと思いますし、日本の旅行社としては実際行ってみて、
モンゴルの魅力と可能性を十分に感じとったのではないでしょうか。
 また、一般観光参加にみなさんは、ウランバートルを中心に
カラコルム(ハラホリン)などの旧跡をめぐられたり、
大草原で馬に乗られたり、満天の星空を眺めたりと、
さまざまなコースを選択されてモンゴルを満喫されたようですが、
大満足の旅であらえたようで、ほんとうによかったと思っています。
 これで、静岡空港から毎年チャーター便がもっと飛ぶようになれば
5時間でいける身近なモンゴルです。きっと人気のコースになるでしょう!
これから、両国の旅行社のみなさまにはがんばっていただかないと!

⑧「議員交流」
 最後になりましたが、今回植田県議会議長以下14名の県議が
この訪問団に参加しました。
静岡県議会全員で構成する「日本・モンゴル友好促進議員連盟」も
小楠和男県議を会長に発足し、今後積極的な交流を目指してまいります。
今回訪問したドルノゴビ県議会との懇談の際には、
ガンバートル議長から『来年初頭の静岡訪問を検討する』との話もあり、
今後、議会をあげての交流も進んでゆきそうです。

 ざっとモンゴル訪問の内容をまとめましたが、これだけ多くの
ミッションで私が実際参加していないものも多くあり、聞き取りしたもの
などもありますので、多少ファジーな部分もありますことは、
なにとぞお許しいただきたいと思います。

ただ、今回の訪問を通して言えることは、
なによりモンゴル国およびモンゴル人のみなさんは、
日本のことをとても良く思っていただいている大の親日国であり、
日本語を話せるかたも多く(しかもレベルがたとても高い日本語です)、
さまざまな交流が進めやすい環境にあるということを再認識しました。

静岡県はこれを機会にもっともっと交流を進めてゆくことになりますが、
ぜひこのブログをお読みいただいたみなさんも、
ぜひモンゴルにもっと興味をもってみてください。
もちろん、私でお力になれることは出来る限りご協力いたしますので、
お気軽にお問い合わせいただきたいと思います。
さらにモンゴルは大切な国になると思いますよ!
・・・また一段とモンゴル贔屓になってしまいました(笑)

これからの静岡県とモンゴルの交流促進には、乞うご期待です!
また、川勝知事の「地域外交」にもさらにご期待くださいね!
きっと、さらなる大戦略が展開されてゆくと思いますので!

最後に、この訪問団にかかわっていただいたみなさまに
もういちど心からの感謝を申し上げたいと思います。
また、昨年8月の知事との訪問から1年もたたないうちに
この訪問団を送り込めたこと、そしてそのもとになった
モンゴル人の友人との出会い「一期一会」を感謝せざるをえません。
本当にみなさんありがとうございました。

・・・余談ですが、
今回の私がイチバン印象深かったのは、
ゴビ砂漠のツーリストキャンプで、知事と夜中に砂漠に寝転がって、
満天の夜空を見上げながら、
(昨年来年はゴビ砂漠で星をみよう!と言っていたのを思い出し)
『ホントにきちゃいましたねー』と言い合ったこと。
一段と輝くあの星空は、きっと忘れることがないでしょう。

以上、「モンゴル訪問報告2011夏」を終わります。
・・・こう書くと「秋」や「冬」もあるかもですねー(笑)

ホント、今静岡県議会議員でよかったと実感する今日この頃です。
 

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