これは実はとてつもなく大ごとなのです。
かなり深刻な問題として日本はとらえなければいけません。
このところ、北朝鮮に対して各国の制裁圧力が強まっており
北朝鮮がついに正念場にきていることは事実ですが、
この声明の内容が、
”北朝鮮に実際実験を実施できるレベルにあるか否か”
という真偽が問題ではなく、対アメリカに対して
かなり危険なカードをきってきた、というところに
注目しなければなりません。
いまだかつて、アメリカは「核保有国」には制裁を含む武力行使を
仕掛けていません。まさに「核の抑止力」が体現されていると
言ってもいいでしょう。
さらに、もし仮にこれでこの実験を実施され、
実験が成功=北朝鮮が核兵器保有国に、ということになれば、
一気に北東アジアが緊迫することは明白で、
さらには、「核拡散防止条約(NPT)」の加盟国である北朝鮮に
核実験を許すことになれば、NPTの無力化がエスカレートし
世界は(特に貧困国は)無秩序に核開発に猛進してしまう可能性も
否めない。
この声明を受けてのアメリカの態度表明は、下手を打てば
事実上アメリカにとって「世界の盟主」の座を失いかねない重みを持つ。
日本はといえば、小泉路線のままでアメリカに完全に追従するか、
それとも中韓、場合によってはロシアと連携して、北朝鮮包囲網を
北東アジア連合で形成するのか、非常に大変な、しかも重要な
外交局面が訪れたといっても過言ではないと感じます。
繰り返しますが、
これは、いままでのミサイル実験とはワケが違います。
安倍新総理にとっては、いきなり正念場が訪れたといえましょう。
ただし、これは自民だ民主だという永田町のパワーゲームではなく、
日本の正念場ですので、国会の良識ある対応と、
この週末の中韓首脳会談の突っ込んだ議論と各国の高度な判断、
そして、折りしも関係構築のために訪米していた小池百合子総理補佐官には、
今までの政治家としての全知全能を集中していただき、
「大局的な日本の舵取り」を誤らないような情報収集と慎重かつ大胆な
動きで、「日本の将来」を十分に意識した行動をいただくよう、
こころより祈りたいと思います。
我が、小沢代表も体調万全で、この大きな外交安保の政治局面に
復帰してこられることを、こちらも心底祈ってます。