静岡県に、静岡市、浜松市というふたつの政令指定都市ができて4年。
なにかと政令市と県の関係が取りざたされます。
静岡県は、市町への権限委譲は全国一であるのだが、
ふたつの政令市に言わせると、
「肝心の権限が移譲されていない」
「県民税納付額大きいのにそれに見合った見返りがない」
などの文句が飛んできます。
しかしながら、逆に県の財政当局に言わせると
「教員の給与は県がすべて払っていてその人件費の額は膨大だ。
これも移譲してしまえば、県民税の軽減も筋が通るが、
それは受け取れないという。それは身勝手だ。」
と、いうように県と政令市の関係は不安定なところがあります。
また、法律で決められていて、実際県が手助けしたくても
政令市である以上責任を持たなければいけないところもある。
過疎地域対策などがそうだ。
これは、いままでの政令指定都市というのは
すべてが人口密集した都市部であり
平野部であるということが基本であった。
ところが、平成の大合併でその基本が崩れた。
静岡、浜松、新潟、岡山。みな過疎地域を抱える。
これから政令市になる可能性がある地方都市だってすべてがそうだ。
この旧来のワクのなかで、県と政令市がいがみあっても
地方主権をめざすなかでは、決して良い方向には向きません。
逆に、中央集権を維持したい霞ヶ関の思う壺である。
いま政権交代をして、この”思う壺”に陥りそうであった
地方の不毛な対立を解消し、県と政令市がタッグを組んで、
地方主権、地域主権の時代を手繰り寄せなければならないと
私は思っています。
そんな中での今議会。
企画委員会でその論議を当局側にぶつけてみたものの、
案の定フワフワした答弁。まあ、これこそ政治主導で引っ張らないと
いけないということを確認できただけでもよいか、
と感じるかみ合わない議論でありました。
「地域主権」と「政治主導」という言葉と内容と実践については
本当に先頭に立って試行錯誤しながらでも前進をして、
自ら道を切り拓いてやろう!
と、あらためて思う12月議会の只中です。