決算委員会での取り組み

ご報告したとおり、
今月は平日はほとんど決算委員会審議で毎日をすごしています。
が、これがかなり充実していて楽しいのですヨ。
「楽しい」というコトバは不謹慎に感じられるかもしれませんが、
相当充実感をもって毎日の審議に取り組ませていただいてます。

通常の常任委員会だと、「産業」とか「建設」というように
所管する部局が限られていて、専門的ではあるけれど
限定的、局地的な議論にならざるをえない部分があります。

「木を見て森を見ず」ということわざがありますが、
いわば常任委員会だと専門性を追及することに陥りやすい、
つまり「木を見る」のですが、
この決算委員会は、去年執行されたすべての予算・施策の審査
ですから、予算執行・県の施策の全体像、
つまりは「森を見る」ことになるのです。

決算は、本当に多角的多層的な見方や検証ができるし、
とても勉強にもなります。
だから「楽しい」という表現をしたくなってしまいます。

さて、こうして部局を横断しての決算審査で
私が心がけていることがあります。
県において所管がいくつかの部局にまたがっているものが
ありますが、これらを決算審査を通して、
「点」を「線」にすること。

たとえば、「水」。
「水」は、雨として地上に降りそそぎ、森で涵養され、
川を流れ、一部は伏流水となり、
命をはぐくみ、農作物をつくり、
工業に使われ、やがて海にそそぐ。
そして蒸発して雲となり、また雨として地上に降りそそぐ。
地球にとって最も大切な「循環」です。

話を「静岡県の水」に戻しましょう。
この循環のそれぞれの過程で、
その担当が県では部局ごとに担当が割れています。
水質に関しては環境部、森の保全は建設部、農地も建設部、
でも農地への施肥の管理は産業部、また工業に関しても
産業部、飲み水に関しては企業局というように。
これを、それぞれに事業内容を聞くと
「しっかりやっている」という回答で、
一見すばらしいように見えるのですが、
それは「点」であって、「線」として「水」のことトータルに
見ているかというとそうではないのです。
「水質浄化」は循環のなかのひとつの過程で汚染が続けば
水質はいつまでも改善されない。
だからこそ「線」で見ないといけない。
そんなカンタンなことなのに、
タテワリの弊害でそれができていなかったりする。
だから、このような場合
「税金をムダにしないように連携して水質浄化に取り組もうよ」
と私は決算委員会で各部局に言い続けています。
自分の守備範囲から出ずらいという制約はあるにしろ、
「静岡県として、もっと連携してチームプレーしようよ」
と言いたくなることしばしです。

「県のしごと」というのは広域行政がメインなのだから、
「水」などはまさに最たるもの、「静岡県の水」について
しっかりトータルな設計をしなければならないはずです。
決算委員会やっていると、このあたりの全体像がはっきり
みえてくるので、課題や問題点もくっきりしてきます。
「決算をして語らしむべき」というのは
まさにこういうことであるはずです。
本当は、一年の税金の使い道をはっきり議会が俯瞰するために
「予算・決算委員会」を常任委員会として設置すべきだと
個人的には考えるんですけどね。

「新エネルギー」や「各種の研究開発」、
「多文化共生・外国人問題」「子育て支援」などなど
部局を超えて取り組まなければいけない問題は沢山あります。
せめて、今年いただいた「決算委員」としての職責を目いっぱい
果たしてゆきたいと思います。

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