浜松球場問題。建設委員会顛末。

本日の建設委員会にて、浜松球場建設を含む
「遠州灘海浜公園基本計画事業費」予算案に対して、
自民党から修正案が提出され、多数決の結果修正案が可決されました。
「・・・・。」

これによって、静岡県が建設主体になっての浜松球場建設は
事実上一時的に白紙に近い状態となります。

“えっ、それってどういうこと?”
と思われた方が多いのではないでしょうか。
これは、「県が事業主体となって建設できる場所は篠原地区以外存在しない」
という事実に基づいての記述ですが、たぶんこの事実は
をご理解されていないかたが多いのかもしれません。
この問題については時系列的に少し説明をしないと
マスコミ報道だけでは事実が県民のみなさまに伝わっていないので
少々詳しく説明をします。

まず、遠州灘海浜公園というのは県営公園としてだいぶ前に
都市計画決定がなされ公園整備が随時進んできたわけでありますが、
ここ数十年間はほぼストップした状態にありました。
その間も、浜松市からは県に対して整備要望が
継続的になされてきたわけですが、
平成23年には、『篠原地区に野球場整備を』と、
公園内の地区とスポーツ施設が野球場を希望することが
明確に要望書に明記をされました。
そして、平成24年からは
『篠原地区に津波避難施設を兼ねた野球場整備を』と、
防災機能を兼備することが明記された要望書が、
平成27年度まで継続して提出されています。
この要望書は、市から県への公式のものであり、
浜松選出の県議会議員は全員が承知しているものであります。
また、平成26年度予算では
この遠州灘海浜公園に「防災機能付きの野球場」を建設するための
調査や研究を行うための予算である
「遠州灘海浜公園整備事業基本構想事業費」が
県議会で可決されています。金額は3000万円。
うち300万円は浜松市負担分ですので、
当然浜松市議会でも可決されています。
当然、両議会には可決責任がありますね。

コレ、「可決した」という事実は、
少なくとも昨年の予算審議まではこの構想について反対してなかった、
というまぎれもない事実であり、実際確認しましたが
平成24年から昨年までの県議会の審議では
賛成の議論が自民党議員からのべ2回、
わが会派ふじのくに県民クラブから1回なされていますが、
「反対」の議論はまったくありませんでした。
それらを棚に上げて、今さら”聞いてなかった”
”自民党としては賛成していない”などという論理は通用しません。

これらを、今日の建設委員会でも指摘したのですが
浜松選出の県議が委員にいないことを理由に
『聞いていない』などの答弁でのらりくらりと
この可決責任からは逃れて、
『球場建設そのものには反対していない』と言って、
最後は多数決で押し切るという、委員会顛末となりました。

確かに、浜松市におけるコンセンサスがとれていないことは事実です。

ここへきて市民の反対や疑問の声が多いことで、
コンセンサスがとれていない案件を県に要望し続け、
知事および静岡県担当職員のみなさんが、
愚直に要望に沿った構想をつくって実現に向けて動き出す
いざというときになってのこの始末ですから、
浜松市に対しては強く抗議するものであります。
しかも、元はと言えば浜松市議会自民党からの
いわゆる反対要望により火がついて、この修正案となりました。
これ足元を固めていないうえでの要望だったのか、
と、驚きを隠せませんし、通り越してあきれてしまいます。
かくなる上は、浜松市長はじめ浜松市のみなさんには、
きちんと市民や関係者のみなさまには説明をして議論をして、
どうされるのか市内のコンセンサスをまとめてから、
あらためてキチンとご要望いただきたいと思っています。

最後にあらためて、厳然たる事実を申し上げておきますが、
法律上県が政令市において、野球場整備を主体的に整備するには
都市計画決定された県営公園内でしかできません。
ゆえに現在建設可能なのは、
「ガーデンパーク」か「遠州灘海浜公園」のみです。
ただ「ガーデンパーク」はすでに整備がなされており
目的がスポーツ施設を建設するものではありませんので
消去法としてもはや「遠州灘海浜公園」しかないのです。

”では答えはここしかないではないか。”
と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
簡単なのは、「市が事業主体になれば」市民が望むところに
できるのでそうすればいいだけですが、そうすると結局は
”お金がない”と言うのでしょうね。

私、個人的には今回の案件を打開してゆくかもしれない
そのほかのアイディアも持っていますが、
また浜松市から”余計なこというな”などと言われても
うんざりするだけなので、今は黙っておこうと思っています。
もっと、本当に浜松市のことを考えている県議会議員には
意見や助力を求めてくれればいいのに、
と本当に歯がゆい思いではいます。
浜松市選出で、市議会議員経験者はもっと浜松市のよき理解者であり
強力な援軍になりうるのに、使いきれていないのが今の浜松市ですね。

まずは、野球場がどのくらい必要なのか、
ほかにももっと必要なものはないのか、
なにが本当に必要なのかを、もうこうなった以上は
広く意見を求めながら組み立てなおしてゆくことが
大切だと思っています。

なんにしろ、これでしばらく事業は止まることとなります。
この手痛い教訓を活かして、よりよいミライが創れるように
できることを精いっぱいがんばってゆく所存です。

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