【質問要旨】
富士山静岡空港への基幹的広域防災拠点整備については、
国が整備するものであるが、応援の受入れ体制を整えるためにも
県の職員の常駐が必要であり、現在は、職員が県庁または自宅から
空港に駆けつけると聞いている。はたしてそれで発災時本当に対応できるのか?
そこで提案するが、清水にある県の消防学校は、老朽化が進んでいるなど
抜本的改善が必要な状況とのことであり、この際、この消防学校を
富士山静岡空港西側への移転を提案する。そしてこの学校跡地は
興津地域の海岸地域の住宅の移転先にもなり、その売却益で
空港への移転費用が捻出できるという図式がキレイにできあがる。
さらに、防災機能を備えたモデルハウスの建設や、
備蓄倉庫を兼ねた常設の防災用品のショールームをつくれば、
県内の津波避難施設等と併せて防災視察コースとなるほか、
災害時に防災用品の被災地での活用ができれば、
民間活力を利用した防災対策ともなる。
基幹的広域防災拠点の活用方法として以上の提案について県の考えを伺う。
【知事答弁】
基幹的広域防災拠点に関しまして、今のところオフサイトセンターの移転しか
決まっておりませんが、県独自に行うものとして、消防学校の移転も
十分に検討するに値するものと考えております。
また、跡地利用につきましても、御提言をいただきありがとうございました。
非常によいアイディアであり前向きに検討してゆきます。
その他、防災に関わるためには、
例えば、警察のヘリコプター基地をそこに設けるなども考えられるでしょうか。
我々は県独自に、そこが防災拠点として、県民に周知され、かつ広く
それが内外に知られるということが重要であると考えております。
【危機管理監答弁】
富士山静岡空港西側県有地の防災拠点づくりについてお答えいたします。
基幹的広域防災拠点は、国が整備することが基本となっておりますが、
県といたしましても、隣接して設置することによりまして、
その機能がより高まる施設について、富士山静岡空港周辺への整備を図る
考えであります。
このため、浜岡原子力発電所から2.3kmにございます
オフサイトセンターについて、富士山静岡空港の西側県有地へ移転することとし、
本議会に、設計や造成の予算をお諮りしているところであります。
また、基幹的広域防災拠点は、東日本大震災の教訓を踏まえた、
災害時に応援部隊や物資のスムーズな受入を行うための施設でありますが、
平時における活用方策も重要な課題でございます。
消防学校につきましては、建築から27年余りと、
建替えまでは若干の余裕がありますが、今後、空港隣接地への整備の可能性に
ついても検討していきたいと考えております。
また、防災機能を備えたモデルハウスと備蓄倉庫を兼ねた
常設の防災用品のショールームでありますが、災害時に基幹的広域防災拠点が、
しっかりと機能することが重要でありますことから、その施設整備と併せて、
目的と効果、必要性などを検討する必要があると考えております。
【再質問要旨】
消防学校の移転を提案したのは、現状、防災拠点のグランドデザインが
描けていないことを感じて、消防学校であれば、警察、消防、自衛隊との
合同訓練ができ、防災教育のメッカにもできるということでの提案である。
再度、この点についての認識を伺う。
【知事答弁】
基幹的広域防災拠点の計画について、現在のところ何もございません。
オフサイトセンターをそこに作ると、いうこと以外にございません。
しかし、実際は既に昨年の9月に自衛隊、米軍などによってそこをベースにして
訓練をしております。それを踏まえまして、災害が起こった場合に、
どこの場所が必要か、米軍とどのように地割するか、
ということについて既に考えております。
従いまして、全体の大きな絵は、実際上の手続きは経ておりませんが、
まずもって、自分たちが、もし、そこを使う場合には、
どこが必要かということについて、共有している認識があります。
これにつきましては、危機管理監から詳細な説明をいたします。
【危機管理監答弁】
基幹的広域防災拠点の利用の概要につきまして、説明をさせていただきます。
県といたしましては、そこに全国から来ます支援物資の中継・分配機能、
それから広域支援部隊、自衛隊、警察、消防等々、進出してまいりますので、
その一次結集地、なおかつベースキャンプ機能、
それから若干時間が経ってからになりますけれども、
海外からの支援物資、あるいは、人員の受入れ、災害医療支援の機能、
物資等の備蓄機能といことを考えておりまして、
それぞれの機関と調整をしながら、どの程度の面積が必要なのか、
どこの位置に必要なのか、ということについて、概要の地割はしてございます。
そのミニ版として、先ほど知事が御説明しました、昨年9月1日に、
実際にはそこにいない職員でございますけれども、県庁の方から
担当の職員が駆けつけ調整会議等を行う、そのような訓練をしておりまして、
今後、更に防災機能が高まるような訓練並びに関係機関との調整を
やってまいりたいと思います。