昨夜遅く、アメリカと北朝鮮双方から
米朝合意についての発表がありました。
内容は、両国が行った北朝鮮の核開発に関する協議の結果、
北朝鮮が寧辺(ヨンビョン)のウラン濃縮活動の停止や、
国際原子力機関(IAEA)の要員の復帰受け入れ、
長距離ミサイル発射、核実験の一時停止などで合意したとのこと。
これで、6カ国協議再開の展望が開けることになったのですが、
個人的には北朝鮮の外交上手にまたしてもうなってしまいました。
北朝鮮は今回の合意でアメリカから食料を手に入れますが
寧辺の核施設はいわば「おとり」のようなもので、
私は北朝鮮の核開発は別のところで着々と進んでいると思っています。
また、今週おこなわれる米韓合同演習に対して、実施された場合は
北朝鮮は武力行使も辞さず、と脅しをかけていましたが、
アメリカとしたらそのブラフも相手が相手だけに警戒していたと思われ、
今回の合意でその危機も回避したかっこうですが、
ここが北朝鮮外交のしたたかなところです。
北朝鮮は失っているものはほとんどなにもない。
これが「外交」です。
国益と国益のぶつかり合い。
先手先手を読んで交渉を重ねてゆく。
ほんとうに、日本も見習わないといけません。
こうして世界はグローバル化のなかでそれぞれがそれぞれの国益のために
必死で戦っているのが世界の現状です。
昨日のブログでも書きましたが、やはり日本を出て
世界を肌で感じてこないと、この厳しい外交レースに勝ち残れません。
世界を視野にいれてモノゴトを考えないと生き残れない時代なのです。