【質問要旨】
アンケートQU等は、不登校可能性児童の早期発見、
いじめの発生・被害の把握や予防、学級崩壊の予防などに全国で効果を挙げている。
最近、不祥事が相次ぎ、その原因に教師の多忙化、力量不足による悩みなどが
挙げられている本県においても、このアンケートQUの導入は必要と考えるが、
教育長の考えを伺う。
また、フィンランドでは、2009年より統一的ないじめ防止プログラム
「Kiva(キバ)」が小中学校に導入され効果をあげている。
本県でも、この「Kiva」のようないじめ防止プログラムを研究するなど、
今すぐにではなくとも、いじめと向き合ってゆくプログラムを作ってゆくために
県をあげて調査研究をしてゆくことが必要だと考えるが、教育長の所見を伺う。
【教育長答弁】
いじめ対策についてお答えいたします。
議員から御紹介のありました、児童生徒の学級満足度等を調査する
Q-Uにつきましては、県内小中学校において半数近くの学校で導入し、
いじめや不登校の未然防止はもとより、豊かな人間関係づくりのために
活用しております。富士市では、市内全小中学校で導入し、
子どもの実態を客観的に捉え、学級経営の見直しに生かしていると
聞いております。
県教育委員会では、平成20年度にQ-Uと同様の効果が期待できる
「人間関係づくりプログラム」を作成しました。
現在、多くの小中学校で本プログラムを活用して、
子どもに関する理解を深めるとともに、一人ひとりの子どもが、
充実した楽しい学校生活を送ることができるよう努めております。
今後も、「人間関係づくりプログラム」やQ-Uを、
子どもに関する理解を深めるための客観的な資料として、
各学校の実態に応じて活用するよう積極的に推進してまいります。
さらに、議員御提案のKiVaなど、本県のいじめ防止対策に生かせる
有効な手法につきまして、知事部局、市町教育委員会、私学協会などと共に
調査・研究するなど、オール静岡で取り組んでまいります。
【再質問要旨】
いじめ対策について、ぜひ知事の所見を伺いたい。
【知事答弁】
いじめにつきましては、現場において本県は、長らく、
いじめがあってはならないということでの対策を講じてまいりました。
現場の先生を信じております。
そして、いじめをしてはならないという、学校文化あるいは社会の文化を
作り上げていきたいというふうに思っているわけです。
一般論としてよく、強い者はその強さを弱いもののために使うということを
申し上げておりますが、それはやさしくできるからです。
ですから、力のある者は、力のない者に対してやさしくあらねばならぬと、
そういう文化を作り上げたいと、社会の中に作り上げたいと、思っております。