地方主権とはなにか。

このところの国会での与野党入り乱れた”騒乱”ぶりに、
あちこちで「もう中央政党には期待できない」というお叱りをいただきます。
同僚県議も同様で、「結局、こういう国の混乱があると、批判の直撃弾をこうむるのは、
国会議員でなく、いつも我々生活現場にいる地方議員だ」というぼやきもでます。
「こうなったら、地方新党つくるか!」という言葉まで現実的に考えなきゃ
いけない今日この頃です。実際大阪ではできているワケですから。

それはさておき、よく「地方主権とはなんぞや?」と聞かれます。
いろいろと説明のしかたはあると思いますが、
私はこう考えています。

今までの日本は、”ひとつにすること”をめざしてきました。
それが、国家運営も国民の生活も組み立てやすかったから。
高度成長の波に乗って、経済力にモノを言わせて、何事も
すべて”ひとつにすること”で乗り切ってきた。
それが「中央集権制度」。

でも、低成長時代、マイナス成長時代にはいり、
それが通用しなくなりました。
これからは、ムダを省き、より必要性の高いモノを選ぶ。
「選択と集中」の時代に入りました。
これからは、より細かいレベルでその「選択と集中」が
なされるべきであり、”みんなちがう”特性がある。
それが「地方主権制度」。

これからはバラバラの個性や考え方、手法、制度などなど
それらをすり合わせてゆく時代になると考えます。

今世界で注目されているフィンランドの教育手法
「フィンランドメソッド」というものがあります。
これは、ごく簡単に例えて説明すると、
まず本を読ませます。ただし途中まで。
そこで先生は『今日読んだ本の続きを考えてみましょう』
と子どもたちに問いかけます。
すると子どもたちは、さまざまなストーリーを述べます。
自分で考え想像・想定し、さらに創造・創作をして。
感じ方はそれぞれ違いますが、そこで人の意見を聞いたり
話し合ったり、議論を戦わせたりしてゆきます。
先生は”正解”という答えはもっていません。
子どもたち自身が、いろんなバラバラな考えを、
いろんな道すじをたどりながらひとつにまとめるのです。

この「トレーニング」こそ、地方主権の姿をつくると
私は思っています。
遠く(東京)で決めたことに、なんとなく従うのではなく
近くで(地方)自分たちが考え決めること。
これが「地方主権」の姿ではないでしょうか。

現代政治家はそんな率先してそんな取り組みをすべし、
と私は思っていますし、微力ながらもそう行動しているつもりです。
・・・まだまだトレーニング不足ですが(苦笑)
そんな「地方主権をつくる」活動をぜひみなさん
いっしょにやってゆきましょう!

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