天竜浜名湖鉄道に将来的に導入が検討されている
DMV(DUAL MODE VEHICLE JR北海道が開発中の線路も道路も走れる
鉄道兼バスの名称。現在は試作段階で様々な実験中。)の実証実験が
31日から実際に天竜浜名湖鉄道の線路と周辺道路をつかって
一般のかたの乗車も含めておこなわれています。
私も今朝試乗させていただきました。
以下感想と課題を列記します。
・鉄道からバス、またその逆への切り替えはわずか数秒。
運転士が外へ出て確認するのも10秒程度で終了。
切り替えおよび線路からの乗り降りは非常にスムース。
・鉄道用の鉄輪は「ガイド輪」と呼ばれており、あくまで
線路からはずれないための車輪。駆動力はなくブレーキのみあり。
・線路上でも駆動輪はうしろタイヤ。
タイヤはスタットレスタイヤで線路の上を走ることで駆動します。
・運転は線路上は鉄道会社の運転士、道路上はバス会社の運転手さんです。
これを運転手の交代がなくて済むようにしてゆくことが課題です。
・車両の重量は4トン強。現在の車両よりかなり軽いので風対策は重要。
横風は25mまで対応可能の試験結果がでていますが、
大きな橋梁等での下からの風に対しては未知数。
なので、現状では天竜川の鉄橋は渡る為にはかなり慎重な準備が必要。
・ベースがマイクロバスなので車内は狭い。定員も25名。
・一部報道にあったので、「揺れ」について心配していましたが
揺れはたいしたことはなく、(現在の天浜線の揺れ程度)
メモをとるのもスラスラ書けるという状態。
・線路上での速度は線路状態によるが、天浜線では40~45km。
・2両編成ができるよう国交省と検討中。
・ロングシート車両+つり革タイプもテスト済みだそうで、ただし定員は
同じ25名程度になってしまうそうです。
以上、箇条書きさせていただきましたが
私の感想とすると「かなり実用的で有望」という結論です。
使い方を工夫すれば、天浜線にとっても救世主となりうる存在だと
感じました。
ただ、まだ実用化に向けては法的な問題や運行上の課題などが
多くありますので、JR北海道さんと国交省との研究がスムーズに
進み、計画どおり3年で実用化のメドをつけていただきたいものです。
天浜線については、これ以外にも創意工夫をできるところは
まだまだありますし、その存在価値は非常に高いものだと確信して
いますので、これからも積極的に天浜線の利便性の向上に
かかわってゆく所存でおりますので、また折にふれご報告を
させていただきたいと思っています。
鉄道の価値というのは、「ただ赤字だからダメ」というような
短絡的な考え方はもってのほかで、視野を広く中長期ビジョンを
描いてゆくことが大切だと考えております。
ライフワークのひとつとしてしっかりと取り組んでゆく所存です。
みなさんも、ぜひ「天浜線」を応援してください!