国家戦略特区選定について

国家戦略特区の第1弾に6区域が選定されました。
静岡県の「医大新設」は残念ながら落選。
まあ、改善点もあると思いますので致しかたないと感じています。

ただし、選ばれた戦略特区は”ウラ”がありそうでうさんくさい。

これは、あくまで私見ですが。
少し解説したいと思います。

TPP交渉の行方で、あれほど反対を表明しているウラで
妥協することを想定してのことでしょうが、その対策的な農業特区が新潟と兵庫の2か所。
農業改革をやるのなら、もっと大胆な特区を期待していただけに、がっかりですね。
(たとえば、農地と宅地の等価交換による農業地域と居住地域の選別化とか)
・・・ただし、養父市という過疎進行地域にスポットをあてたことは評価したいと思いますが。

次に、福岡の雇用改革拠点特区。
外国人雇用などにスポットをあてた特区といいながら、
労働者派遣法の改定やホワイトカラー・イグゼンプションを正当化するモデル地域にしたいのかな。
というような疑義を持たざるをえません。

そして沖縄。
「国際観光拠点」は沖縄の長い間の苦しみからすれば当然処置すべきこと。
”なにをいまさら恩着せがましく”と感じます。
沖縄のことを本気で考えるのなら、沖縄県の税金分は「沖縄税」を導入して、
基地負担などの負担感を国民皆がいっしょに背負うというような抜本的な改革が必要だと
私は考えていますので、この程度では不満感いっぱいです。

また、一部報道で『首長が自民党系でないことがマイナスになった』とか、
『自民党有力議員の力が利いた』などの憶測がでていますが、
”またしても”の、こういう論理はうんざりです。
”自民党に非ずんば人に非ず”
こんな論理をいつまでも振りかざしているようでは、日本は終わる。
また、この論理に巻かれるような地方では、地方もいつまでも自立はできない。
ジャーナリストのみなさまは、このようにもう一段掘り下げて論説をしていただけると、
もっと国民のみなさまにわかりやすい状況説明になるのではないでしょうか。
成熟した民主主義は、ジャーナリズムの力も必要ですので、ぜひともよろしくお願いします!

今回の戦略特区選定は、結局は岩盤規制を崩すほどの迫力は感じられず、
期待外れの政治的な色合いが濃いものとしか言えませんね。
厳しいようですが、期待していただけにガッカリ感満載です。
(ただし、全国からどの程度ダイナミックな提案がきていたかも疑問ですが・・・苦笑)

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